世の中には色々なポイントプログラムがあります。
Vポイントやdポイント、楽天ポイント、Pontaポイントといった共通ポイントやクレジットカードのポイント、ポイントサイトのポイント、ANAマイルやJALマイルといったエアラインのマイレージなど。私はポイントを活用する極意というのは「使い方しだいによっては現金よりもよりお得に使うことができる」という点にあると考えています。
ポイントに関してポイ活関係の話題では、いかにしてポイントを貯めるか??ということが取り上げられることが多いですが、肝要なのはポイントをいかにして使うか?という出口戦略です。
私は数多くのポイントやマイルを貯め、そしてポイントを使ってきました。そんな経験からポイントとしてためておくべきポイント(マイル)やそれらのポイントをどう使うのがお得なのか?ということを紹介していきたいと思います。
- ポイントは価値をより高める使い方をしよう(出口が大切)
- 貯めるべきポイントは他のポイントに動かしやすいポイントで貯めておく
- 逆に、積極的に貯めるべきじゃないポイントはどんなポイント?
- ポイント交換は「価値の減価」に注意。また改悪リスクも承知しておこう
ポイントは価値をより高める使い方をしよう(出口が大切)
ポイ活でポイントを貯めるときに重要視するべきことは、いかにしてポイントの価値を高めていくか?ということにあります。
つまり出口戦略です。
この出口戦略には大きく2つの考え方があります。
- ポイントの使い方により価値をアップさせる
- ポイント交換などのキャンペーンを利用してポイントの価値を高める
1つ目として代表的なものは「マイルを使った特典航空券」でしょうか。たとえばマイルは特典航空券(無料航空券)と交換すればその価値を大幅に高めて利用することができます。他にも、ポイントの使い方では「ポン活(お試し引換券)」「ウエル活(ウェルシアで増量)」なども知られていますね。
2つ目としては不定期に実施されるポイント交換キャンペーンを利用するものです。「dポイント交換増量」「マイル交換増量」といったように通常よりもポイント交換のレートがアップするタイミング・キャンペーンを活用してポイントの価値を増大させます。
①ポイントの使い方により価値をアップさせる
ポイントというのは利用する用途によって価値が大きく変わるものがあります。
そうしたポイントをお得に利用をするというのがポイント活用の基本中の基本といえます。単純化すれば1ポイント=1円のポイントがあるとして、そのポイントを1円以上の価値で使うということになります。
たとえば、WAON POINTは1P=1円で利用することができますが、ウエルシア薬局で20日にポイントを使ってお買い物すれば1P=1.5円の価値(50%増量)で利用できます。
この他にも、dポイントやPontaポイントを使い、ローソンで、お試し引換券を通じて1ポイントの価値を2倍、3倍と高めることができますね。
ANAマイルやJALマイルといった航空会社のマイレージプログラムも代表的です。マイルは電子マネーとの交換なら1マイル=1円程度ですが、特典航空券、国際線の特典航空券などにすれば1マイルの価値は2円、3円と上がっていきます。
国際線でのビジネスクラス、ファーストクラスなどの特典航空券なら1マイルの価値は10円を超えることもあります。高い価値でマイルを使えるなら高レートでマイルに交換すればかなりお得になりますね。
マイルと似たポイントに、外資系ホテルのポイントも似たようなものがあります。マリオットボンヴォイ、IHG、ヒルトンといったようなホテルグループではポイントプログラムがあり、ポイントを使っての無料宿泊などが可能です。うまく時期やキャンペーンがかち合えば、かなりお得にポイント宿泊ができたりします。
- ウエルシア薬局(+系列)でのウエル活
- WAON POINT(50%増量)
- ポン活・お試し引換券(dポイント、Ponta)
- 航空会社のマイルでお得な特典航空券を発券する
- ANAマイル、JALマイル
- Vポイント経由のソラシド
- ホテルのポイントを使ってお得なレートで宿泊をする
- マリオットボンヴォイ
- カシポ
- その他
- JAFの年会費を永久不滅ポイント払いで2倍
- 無印良品でのお買い物がポイント交換で20%増量
こうしたポイントは出口次第ではお得です。ただ、ウエルシア薬局を全く使わない人がWAON POINTを貯めてもあまり効果的でないように、自分のお買い物や活動範囲で貯めるポイントを考えるようにしましょう。
マイルやホテルポイントも航空会社やホテルを頻繁に利用するユーザーであればという枕詞が付きます。あんまり利用しない人はこれらのポイントを貯めても結局無駄にしてしまうことの方が多いように思います。
マイルをポイ活で貯めて飛行機乗ろうという人よりも、よく飛行機に乗るからお得にポイントを貯めてさらに得しようという考えの方が上手くいくと思います。
②ポイント交換などのキャンペーンを利用してポイントの価値を高める
ポイント交換というのはあるポイントをまた別のポイントに交換することです。
そして、このポイント交換では時として、交換することで価値が増えるようなケースがあります。
増量キャンペーンと呼ばれるもので、100円の価値があるポイントを別のポイントに交換することで120円の価値になる、みたいなイメージです。
「①のポイント価値を高めて使う」というのとの違いは①はポイントを使って買い物(消費)をしますが、交換増量キャンペーンはポイントをポイントに交換するということで、その交換を通じて得をするというものです。
常設的に実施されているものもあれば、キャンペーンとして一時的に実施されているものがあります。直近の例としては以下のようなものがあります。
常設・毎月実施されている増量交換
- 【常設】永久不滅ポイント→MUJIショッピングポイント20%増量
- 【常設】永久不滅ポイント→ヤマダポイント20%増量
- 【常設】WAON POINT→ETCマイレージ20%増量
- 【毎月定期】Ponta→auPAYマーケット10~50%増量
- 【マイル】ポイントをANAマイルにお得に交換する
- 【マイル】ポイントをJALマイルにお得に交換する
- 【年数回】ポイントをdポイント交換で増量交換
- 【年数回】nanacoポイントをマイル、スカイコインに交換増量
- 【年数回】PontaポイントのJALマイル交換20%増量キャンペーン
キャンペーンで一時的に実施されたキャンペーン
- 投資可能なRimpleコインへの100%増量キャンペーン(2020年10月)
- Vポイントのプリペイド交換20%増量(2021年2月~3月)
- QUOカードPayへのポイント交換最大20%増量キャンペーン(2021年7月)
- 永久不滅ポイントをPARCOポイント交換で20%増量(2022年5月)
- GポイントをTポイント交換5%増量(2022年9月)
- Gポイントをnanacoポイント交換実質5%増量(2023年1月)(2023年3月)
- GポイントをPontaポイント交換実質4%増量(2023年4月)
- Vポイント→Tポイント交換で20%増量(2023年10月)
- リクルートポイント→Ponta交換で100%増量(2024年11月)
このようにあるポイントを別のポイントに交換するだけでポイントが増えるというのは実質的にノーリスクでお金が増えるようなものです。もちろん交換先のポイントが使えるという話が前提になりますが、うまく使えれば非常にお得です。
私はこのポイント交換を使ったキャンペーンは大好きです。こういうキャンペーンがあるのでポイントを現金化したり使ったりせずにあえてポイントとして保有しているという面もあります。こうしたキャンペーンって期間限定かつ急に始まることが多いので交換可能なポイントとして確保しています。
貯めるべきポイントは他のポイントに動かしやすいポイントで貯めておく
これまでの「出口が大切」という話からポイントを上手に使いたいところですが、どのポイントを貯めておくか?という点は結構大切です。
大切なのは「交換しやすいポイントとしてためておくこと」です。
たとえば、急にnanacoポイントを使ってANAマイルにお得に交換できるキャンペーンが始まったとしましょう。そのときに、nanacoポイントにすぐに交換できるようなポイントにポイントを交換する必要があります。
そう考えたときの私のお勧めのポイントは以下の4つになります。
- 永久不滅ポイント(交換先が強い、運用もできてお得度高い)
- JRキューポ(Vポイント、Gポイント、永久不滅ポイントとの汎用性高い)
- Gポイント(他のポイントに交換しやすい)
永久不滅ポイント 有効期限なし、運用もできる、交換先も強い
セゾンカード、UCカード等で貯まるポイントです。名前の通り有効期限がないのが特徴です。大きなメリットとしては特定のクレジットカードがあることでポイントの移動が可能になるという点です。さらにいえば、その交換レートが実質的なポイント増量になっている点も強いです。
- JQカードセゾン(Gポイント ⇔ JRキューポ ⇔ 永久不滅)
- みずほマイレージクラブカード/ANA(永久不滅→ANAマイル高レート)
- MUJI Card(永久不滅→MUJIショッピングポイント)
- JAFセゾンカード(永久不滅→JAF年会費充当)
- ヤマダLABI ANAカード(永久不滅→ヤマダポイント)
なお、永久不滅ポイントは「永久不滅ポイント運用」というポイント投資が利用できます。JQカードセゾンがあれば、ポイント投資で殖やしたポイントをJRキューポ経由で他のポイントに動かすことができるという点は実はかなりの強みだったりします。
ポイント交換のためにはそれぞれに対応したカードを発行しなければならないという点は弱点といえそうです。また、一部のポイント(dポイントなど)への交換については2024年にレートがダウンしたため、他の主要なポイントに戻すにはJQカードセゾンが必須になるという点は気を付けたいところです。
JRキューポ (Gポイントルート、永久不滅ポイントルート開拓)
JR九州のポイントです。私は福岡民なのでなじみ深いですが、他地域の方の知名度は低いかもしれません。JRキューポの良いところは、独自のポイント交換ルートがあることです。現状では永久不滅ポイント(セゾン)へのポイントの相互交換が可能となる点がとても大きな特徴です。また、Vポイント(旧:Tポイント)から等価交換でポイントを移行できる貴重なポイントとなっています。
ポイント交換サイトの「Gポイント」とポイントを相互交換できる点も強みです。永久不滅ポイントとの交換というルート開通とVポイントをほかのポイントに移行するためのハブとして超優秀なポイントです。
なお、ポイント交換のためには「JQカードセゾン」というクレジットカードが必須となります。このカードポイントサイト案件はないけど、持っておくと便利です。というかポイ活するなら必携かと思います。
Gポイント(ジーポイント) ポイント交換サイトとして優秀
Gポイントは老舗のポイント交換サイトです。ポイントを別のポイントと交換していくことが可能です。会員登録無料です。
Gポイントの交換先としては以下のような先があります(一例)
- Pontaポイント
- LINEポイント
- nanacoポイント
- nimocaポイント
- リクルートポイント
- 現金化
交換先が豊富なことに加えて、「JRキューポ」との相互交換が可能なこともあり各種ポイントの「ハブ(中継地点)」として非常に優秀なポイントプログラムとなっています。また、キャンペーンも積極的でGポイントを○○ポイントに交換すると×%増量というようなGポイントを経由して他社ポイントにすることでポイントの価値が増量するようなキャンペーンも時々実施してくれます。
唯一の難点は手数料無料でポイント交換をするには、Gポイントのサービス利用(広告利用)が必要なことですね。ただし、この問題は実は「スルガ銀行 Dバンク支店Gポイントクラブ」という銀行口座を作って口座振替の銀行ポイ活を実践すればポイント獲得扱いとなり常に手数料還元の対象とできます。スルガ銀行の銀行ポイ活は非常に優秀なのでぜひ活用してみてください。
数多くのポイント交換への起点にできるのである程度のポイント数をGポイントにしておくとポイント交換キャンペーン等で役立ちます。
ポイントサイトのポイントをそのままにしておくのも手だけど交換上限や有効期限に注意
ポイントサイトでポイ活をしている皆様であれば、ポイントサイトのポイントはそもそも多くのポイントに交換できます。なので、必要な時までポイントサイトに入れておいたままにしておくというのも一つの手です。
ポイントサイトからのポイント交換キャンペーンもあったりするので、とりあえずポイントサイトに入れたままにしておき、キャンペーンなどを確認してから交換するのも手です。
ただし、ポイントサイトのポイントは有効期限がやや短めだったり、1回あたりの交換制限があったりするので、その点には注意が必要です。ほとんどのポイントサイトは利用があれば延長されるので問題ないですが、180日と少し短めな「ハピタス」と「モッピー」と利用実績で有効期限が伸びない「ECナビ」は少しだけ注意です。
>>ハピタス公式ホームページ
最終ログインおよびポイント獲得から180日
>>モッピー公式ホームページ
最終ポイント獲得から180日(やや短め)
>>ポイントタウン公式ホームページ
最終ポイント獲得から1年間
>>ちょびリッチ公式ホームページ
最後のポイント獲得から1年間
>>ECナビ公式ホームページ
獲得月から1年経過時点で3か月ごとに有効期限
>>ニフティポイントクラブ公式ホームページ
最終獲得・交換から1年間
>>ワラウ公式ホームページ
最終獲得から1年
>>ポイントインカム公式ホームページ
最終利用から180日
ポイント交換サイト
>>Gポイント公式ホームページ
最終のポイント交換、取得、利用より12か月
>>PeX公式ホームページ
最終ログインから12か月
>>ドットマネー公式ホームページ
6か月後の月末(キャンペーンのポイントなどは当月末などかなり短いものもあるので注意)
逆に、積極的に貯めるべきじゃないポイントはどんなポイント?
ここまで、どんなポイントを貯めていくべきか?
ということを紹介してきましたが、逆に積極的に貯めるべきではないポイントはどんなポイントでしょうか?ここまで挙げてきたポイントの逆の特徴を持つポイントということになります。
- ポイントのお得な使い道がない
- ポイント交換ができないどん詰まり
- 有効期限が短い
- 交換のハードルが高い
こういったポイントは積極的に貯めるべきではないといえそうですね。
(1)ポイントの使い道がない(使い道が自分に合っていない)
ポイントによっては汎用性が高く1ポイント=1円として多くのお店で使えるものがあります。こうしたポイントは流動性が高く使い勝手が良いです。
一方で、ポイントの使い道が限定されているものも少なくありません。特定の用途でしか使えない、特定の商品としか交換できないというようなポイントです。こうしたポイントの中には上手く使えばとんでもなくお得である一方で、人によってはそれが自分に合っていないというケースがあります。
例えばマイルは特典航空券(無料航空券)として利用すれば価値が高いですが、飛行機に乗らない人にとっては、1マイルの価値は1円相当かそれ以下です。
交換もしづらいし、有効期限もあって積極的に貯めるポイントではないです。一方でよく利用する人にとっては価値がすさまじく高いポイントになります。
当該ポイントが自分にとって使い道があるかどうかで判断しましょう。特に交通系、ホテル系などは人を選ぶと思います。
(2)ポイント交換ができないどん詰まりのポイント
ポイントの交換先がないポイントも積極的に貯めるポイントとは言えないです。代表的ものは楽天ポイントですかね。
楽天ポイントはものすごく貯めやすいですし、使い道も豊富ないい感じのポイントなのですが、1P =1円としてしか利用できません。他のポイントとの交換も現実的ではない(交換レートが悪い)ので、積極的に貯める価値はありません。
また、楽天ポイントは他社ポイントから交換したポイントはいろいろと利用に制約があったりします(クレカ充当や投資には使えない)。楽天ポイントに限らず、出口が少ないポイントは基本的にため込むメリットはないので手に入れたらすぐに消費するようにするとよいでしょう。
(3)有効期限が短いポイント
実は、日本国内でのポイント失効は3割~5割に上るともいわれており、かなりの方が折角のポイントを失効させてしまっています。
有効期限が短いポイントとしてはLINEポイントが代表的で最終利用から180日で切れます。「増減」が基準なのでLINEサービスをよく利用しているならいいですけど、それ以外の方は注意ですね(参考:LINEポイントの現金化)。
また、増減があっても有効期限が伸びないポイントも注意したいですね。nanacoポイントとかnimocaポイントなどは有効期限は増減があっても変わりません。期限までに交換するなりしましょう。
(4)交換のハードルが高いポイント
一部のクレジットカードのポイントによく見られます。
最低交換単位が500円~といったようなやつですね。ガンガンポイントを貯めていけるのであれば良いですが、決済額が少ない人だと最低交換単位まで貯めるのに一苦労というケースもあります。
また、一ANAマイラーに人気のnimocaポイントはポイントの交換がnimocaポイント交換機という九州・函館にしかない物理的な場所までいかないといけないためこちらも違った意味でハードルが高いです。
ポイント交換は「価値の減価」に注意。また改悪リスクも承知しておこう
一方でポイント交換には落とし穴もあります。それは価値が減少するポイント交換ルートもあるということです。たとえば1ポイント=1円として使えるポイントなのに、それを0.8円の価値で使ってしまうというようなケースですね。こうしたポイントの利用価値変動はマイルなどで顕著ですが、それ以外のポイントでもあったりします。気をつけましょう。
マイルなんかもその傾向が強いです。
たとえばANAマイルの場合、「みずほルート」「ニモカルート」を利用すれば常時70%の交換レートでマイルに交換できますが、割の悪い交換レートだと30%みたいなものもあります。
また、マイル以外でも普通に100相当のポイントを別のポイントに交換したら80円相当のポイントになった……なんてケースもあるのでポイント交換をするときはそのルートのレートをしっかりと確認してください。
参考:マイルを貯めたい初心者向け クレジットカード選び方とマイルの貯め方
また、お得過ぎるポイント交換ルートは封鎖されるリスクがあることも承知しておく必要があります。かつての「ソラチカルート(メトロポイント→ANAマイル)」などはよく知られているところですね。塞がれるまではなくても改悪されるリスクは常にあります。