
「航空会社のマイルを貯めたいけれど、どのクレジットカードが良いですか?」という質問をよく受けます。マイルとクレジットカードの関係は奥が深く、人によって適したカードが異なるため、すべての人に共通する正解はありません。
選ぶ際は、以下の要素で回答が大きく変わってきます。
- 年間のカード決済額はいくらくらいあるのか?
- 年会費を払うことを許容できるかどうか?
- マイルを貯める目的は何か?(国内旅行か、海外旅行か)
- 年にどのくらい有償で飛行機に乗るのか?
これらの条件によって、素直にANAカードやJALカードを選ぶべきかどうかが分かれます。私はポイ活をしながら陸マイラーとしてもマイルを貯めているため、その知見からマイル初心者向けのクレジットカードの選び方、効率的な貯め方のコツを網羅して解説します。
マイルを貯めれば、年に1回の家族旅行の交通費を大きく圧縮したり、現金が値上がりするシーズンでもお得に移動できたりと、圧倒的なメリットがあります。まずは結論から見ていきましょう。
- マイル初心者向けの結論(まずはここをチェック!)
- 特典航空券に必要なマイル数の目安と有効期限
- ANAカードとJALカードどっちがお得?比較表で解説
- マイルが貯まるクレジットカードの選び方
- クレジットカードの決済だけでマイルを貯めるのは困難
- 陸マイラー必見!マイルを爆速で貯める裏ワザ
- 決済額が大きい人は高額決済で旅行特典のあるクレカを選ぶとお得
マイル初心者向けの結論(まずはここをチェック!)
長文を読む前に「結局、自分はどのカードを選べばいいの?」という方へ、状況別の最適解をまとめました。まずはご自身がどれに当てはまるか確認してみてください。
- 年に数回でも飛行機に乗る人
→ 搭乗ボーナスがつく「ANAカード」「JALカード」が第一候補。 - 飛行機にあまり乗らない陸マイラー・初心者
→ 年会費実質無料で持てる「楽天ANAマイレージクラブカード」や、ポイント交換ルートを駆使するポイ活がおすすめ。 - 20代でJAL派の人
→ サクララウンジ年5回無料などの特典がつく「JAL CLUB EST」が有力候補。 - 年間決済額が大きい(200万円以上)人
→ マイル還元率が最大1.125%になる「セゾンプラチナ・ビジネス・アメックス」や、旅行特典が豊富な「マリオットボンヴォイアメックスプレミアム」がおすすめ。
ご自身のタイプがイメージできたところで、具体的な比較や貯め方の詳細を解説していきます。
特典航空券に必要なマイル数の目安と有効期限
マイルを貯め始める前に、「何マイル貯めれば、どこに行けるのか?」というゴールを明確にしておくことがモチベーション維持に繋がります。
国内線・国際線に必要なマイル数の目安
ANA・JALともに、国内線であれば片道に必要なマイル数は時期や距離によって変動しますが、おおよその目安は以下の通りです。
- 国内線(片道):約6,000マイル〜10,000マイル程度
- ハワイ(往復):約40,000マイル程度〜
- ヨーロッパ・北米(往復):約55,000マイル程度〜
まずは「国内線の片道(6,000マイル)」、次に「夫婦での国内旅行(24,000マイル)」といった現実的な目標を設定するのがおすすめです。
マイルの有効期限に注意
ANAマイル・JALマイルともに、獲得した月から数えて36ヶ月(3年間)という有効期限が設定されています。有効期限内に特典航空券に交換できるよう、計画的に貯める必要があります。(※一部の学生カードや上級会員、特定のクレジットカード保有者は無期限になる例外があります)
ANAカードとJALカードどっちがお得?比較表で解説
多くの方が悩む「ANAかJALか」について、基本的な一般カードクラスでのスペックを比較します。
| 比較項目 | ANAカード(一般) | JALカード(普通) |
|---|---|---|
| 年会費 | 2,200円(初年度無料) | 2,200円(初年度無料) |
| 基本マイル還元率 | 0.5%(※手数料追加で1.0%可能) | 0.5%(※ショッピングマイル・プレミアム加入で1.0%) |
| 搭乗ボーナス | 区間基本マイレージの+10% | 区間マイルの+10% |
| 毎年の継続ボーナス | 1,000マイル | 初回搭乗時に1,000マイル |
※2026年現在の情報です。最新の年会費や還元条件は各公式サイトをご確認ください。
選び方の基準として、ご自身のよく利用する空港の路線網(ANA便が多いか、JAL便が多いか)で決めるのが最も失敗が少ないです。継続ボーナスの観点では、ANAカードは「持っているだけで毎年1,000マイルもらえる」のに対し、JALカードは「毎年最初の搭乗時に1,000マイルもらえる」という違いがある点に注意しましょう。
マイルが貯まるクレジットカードの選び方
自分に合ったカードを選ぶための具体的な基準を解説します。
年会費で選ぶ(初心者向け)
「まずは年会費をかけずにマイルを貯めてみたい」という初心者の方には、楽天ANAマイレージクラブカードがおすすめです。年1回以上の利用で翌年の年会費(550円)が無料になるため、実質無料でANAマイルを貯め始めることができます。
また、学生(20歳以上30歳未満など)であれば、在学中は年会費無料でマイル還元率も優遇されるJALカード naviが圧倒的なメリットを持っています。
電子マネー二重取りで還元率アップ(ANA Pay・JMB WAON)
クレジットカード単体の還元率に加えて、電子マネーを組み合わせることでマイル還元率を底上げできます。
ANA派なら「ANAカードからANA Payへのチャージ&決済」、JAL派なら「JALカードからJMB WAONへのチャージ&決済」を活用することで、実質的な還元率を上げることが可能です。こうしたルートが使えるかどうかもカード選びの重要なポイントになります。
クレジットカードの決済だけでマイルを貯めるのは困難
ここから少し現実的なお話をします。クレジットカードの決済額に応じて貯まるマイルだけで、家族全員分の無料特典航空券を発券するプランは、実はあまり現実的ではありません。
以下は、クレジットカード会社(JCB)が実施したアンケート調査によるクレジットカードの平均利用額のデータです。

このデータ(2018年)や、近年の2022年度調査などを見ても、1番多く使うクレジットカードの月間利用額は約5万〜6万円程度です。年間だと約60万〜70万円くらいになります。
こうした調査は、月に100万円以上決済するような一部の極端なデータに平均値が引っ張られる傾向があります。中央値で考えると月3万円程度が実感に近い数字です。
仮に年間で40万円を決済したとします。還元率1.0%のマイル系クレジットカードを使っても、貯まるマイルは年間4,000マイルです。先ほど解説した通り、国内線の片道(約6,000マイル)にも届きません。
「じゃあ、マイルは貯めるべきじゃないの?」ということではありません。飛行機に頻繁に乗らない陸マイラーがマイルを大量に貯めるには、決済ではなく「ポイント交換」を駆使する方が圧倒的に効率的なのです。
陸マイラー必見!マイルを爆速で貯める裏ワザ
ANA派、JAL派問わず、基本的には各種キャンペーンやポイントサイトを前提としてポイントを貯め、それをマイルに交換するというスタイルが最短ルートです。
1. ポイントサイトでポイントを貯める
証券会社やFXの口座開設案件、クレジットカード作成案件など、ポイントサイトの高額案件を利用して数万ポイントを貯めます。還元額は時期によって変動しますが、うまく利用すれば一度に7,000円〜10,000円相当のポイントを獲得できます。
「FXや証券口座の開設は難しそう…」という方は、無理に手を出さなくて大丈夫です。まずは年会費無料のクレジットカードの発行や、普段のネットショッピング(楽天市場など)をポイントサイト経由にするだけでも十分に貯まります。ただし、クレカの多重申し込みは審査に影響するため、月に1〜2枚程度に留めましょう。
参考:ポイントサイトやキャンペーンの一撃高還元案件まとめ
ポイントサイトの仕組みや選び方、各サイトの比較は「ポイントサイトのしくみと選び方 私がおすすめするポイントサイト」の記事でも解説しています。
2. ポイント交換キャンペーンを使ってマイルにする(2026年最新版)
ポイントサイトで貯めたポイントは、直接マイルに交換するとレートが高くても約50%に落ちてしまうため損です。必ず特定の交換ルートや増量キャンペーンを通しましょう。
- ANAマイルへの交換
かつて主流だった「みずほマイレージクラブカード/ANAを経由した70%ルート」は、2026年1月21日をもって新規発行が終了しました(既存ユーザーはOK)。現在は、永久不滅ポイントからの直接交換レートは60%となります。
なお、「nimocaルート(70%)」は現在も利用可能ですが、九州や北海道に設置された専用のポイント交換機で物理的に手続きを行う必要がある点にご注意ください。 - JALマイルへの交換
基本は50%ですが、PontaポイントからJALマイルへの交換レートがアップするキャンペーン(実質60%)が定期的に開催されます。
また不定期にレートアップとなるキャンペーンも実施されており(2025年は3月・7月・11月の年3回実施)、この時期を狙って一気に交換するのが鉄則です。
3. 銀行ポイ活とクレカ積立を組み合わせる
毎月の自動化でコツコツ貯める方法も有効です。
銀行の自動振込や口座振替を利用した「銀行ポイ活」や、投資信託をクレジットカードで購入し即売却してポイントだけを得る「クレカ積立」を活用すれば、月2,000〜3,000マイル相当をコンスタントに貯めることが可能です。
参考①: ネット証券のクレカ積立・キャッシュレス積立解説 - 投信のクレカ積立でお得にポイ活投資
参考②: 金融ポイ活の始め方 初心者向けおすすめの銀行・証券・クレカの組み合わせ
決済額が大きい人は高額決済で旅行特典のあるクレカを選ぶとお得
ここまでは「決済による還元率は限界がある」と書きましたが、例外として年間に数百万円の決済ができる人は別の戦略が取れます。
ANAカードは年間500万円決済+条件達成で最上級会員へ
ANAカードに決済を集中させると、還元率1%以上でマイルが貯まるだけでなく、上級会員ステータス獲得の近道になります。
年間500万円以上の決済と、5万プレミアムポイント(PP)の獲得、さらに「7つ以上のライフソリューションサービスの利用」という条件を達成すれば、ANAのダイヤモンドメンバー(最上級会員)になることが可能です。
セゾンプラチナ・ビジネス・アメックス(JAL派向け)
JALマイルを決済で効率的に貯めたい中〜上級者におすすめなのがこちらです。年会費33,000円(初年度無料の場合あり)ですが、「SAISON MILE CLUB(年5,500円)」に加入することで、JALマイル還元率が最大1.125%と業界トップクラスに跳ね上がります。プライオリティ・パスも付帯するため、旅行時の快適性が大きく向上します。
ANAアメックスプレミアムで一撃大量マイル
年会費16万5,000円と非常に高額ですが、2026年時点の公式キャンペーン等を利用すると、入会後所定の期間内に「400万円の利用で180,000マイル相当」を獲得できるような大型ボーナスが存在します。短期的な高額決済(車や時計の購入など)を予定している方には圧倒的なメリットがあります。
また、ANAアメックス(一般カード・年会費7,700円)であっても、「ポイント移行コース(6,600円/年)」に加入すればポイントの有効期限が無期限になるため、じっくり貯めたい方におすすめです。
マリオットボンヴォイアメックスプレミアム
陸マイラーと非常に相性が良いのがマリオットのカードです。
貯めたポイントを各社のマイルに交換でき、その交換レートは「3ポイント=1マイル」が基本ですが、60,000ポイントをまとめて交換するとボーナスが付き、実質「25,000マイル」になります。搭乗ボーナスは付きませんが、日常の決済でマイルを貯めつつ、年間の決済額に応じてマリオット系列ホテルの上級ステータスや無料宿泊特典が獲得できるため、旅行全体の質がグッと上がります。
※本記事に記載されている各種クレジットカードの年会費、キャンペーン条件、ポイント交換レートなどは2026年執筆・更新時点のものです。お申し込みの際は必ず各カード会社の公式サイトにて最新情報をご確認ください。