最近のスマートフォンのキャリア間競争は苛烈で、どこでもSIM単体のMNP(乗り換え)で当たり前のように20,000円前後のキャッシュバックを実施しています。興味はあるけど、よくわからないという人も多いかもしれませんのでSIM単体キャッシュバックとはどのようなものなのか?また、各キャリアのキャッシュバック金額やもらえる条件、期間、費用、その他キャンペーンなども比較していきます。
SIM単体キャッシュバックとは?
SIM単体キャッシュバックというのはスマートフォンの通信のキャリアを変更する際に、スマートフォン本体の購入を行わずにSIMカードのみを契約した顧客に対して提供する特典のことを指します。
- スマートフォンの値引き規制により、代替策として導入された
- 主にサブブランドや低価格プランで展開されている
- 電気通信事業法の規制により、還元額には上限がある(最大で2万円程度)
- 現金やポイント、スマホ決済アプリの残高などで還元される
- 「ホッピング」と呼ばれる短期間での乗り換え行為を誘発している
- 各社の解約率上昇の一因となっている
このような特徴があります(5)と(6)についてはこのSIM単体キャッシュバックというキャンペーンによって副次的にもたらされている影響、業界における課題感のようなものです。とはいえ、各キャリア間でそれが競争の中でやらざるを得ないという状態に近いようです。
とはいえ、私たちユーザー視点では釣った魚にエサをくれないキャリアで長期契約をするよりも比較的嬉しい特典をくれるキャリアにMNP(乗り換え)をするほうがお得なのであればうまく利用したいところです。
SIM単体キャッシュバック(ポイント還元)が強いMNPキャンペーン
では、具体的にSIM単体キャッシュバック(ポイント還元を含む)のキャンペーンを行っているキャリアを比較していきたいと思います。基本的にはお勧め度が高い順としています。
irumo×アメフリ経由のポイントサイト案件
ドコモの低価格プランirumo(イルモ)です。こちら公式のキャンペーンというよりもポイントサイト案件としての利用がお得になる珍しい案件です。
- 獲得金額:20000円相当
- キャッシュバック時期:翌月末
- その他キャンペーン:アメフリの新規登録ボーナス+5100円
- 月額料金:880円 (割引適用後) ~ 2,167円(3GB)
アメフリに新規会員登録をした人は新規登録ボーナスもこの案件でクリアできるため新規会員登録100円に加えてボーナス+5000円相当のポイントがもらえます。加えると25100円相当となります。
また、既存のアメフリユーザーの方ランクボーナス対象で最大10%増量されます。これもうまく使ってください。
>>irumoの案件ページはこちら(アメフリ新規登録もこちらからできます)
ワイモバイルはSIM単体で20,000円+PayPay決済で20%(6000円)相当還元
ソフトバンクのサブブランドである「ワイモバイル」です。こちらは10周年記念としてSIM単体で20000円相当のPayPayポイントが還元されるキャンペーンを実施しています。開通月の翌月末にはPayPayギフトカードがメールで届くという速さも魅力です。
- 獲得金額:20,000円相当のPayPayポイント
- キャッシュバック時期:翌月末
- その他キャンペーン:新どこででも特典最大6000円相当還元
- 月額料金:基本料金4,015円(シンプル2M)
- データ使用料が1GB未満:1,100円OFF
- おうち光割:1,650円OFF(※)
- 家族割引:2回線目1,100円OFF(※)
- PayPayカード割:187円OFF
(※)どちらか片方が適用
条件としてはシンプル2M以上のプランへの契約並びにデータ増量オプション(+550円)への入会が必要となります。ただし、無料期間がありますので不要なら20,000円受け取り以降で解除できます。
もう一つ、「新どこででももらえる特典」があります。こちらは一つのYahooIDにつき1回利用可能な特典で、シンプル2M以上のプランで契約した場合はPayPay決済の20%(上限6000円相当)がもらえるキャンペーンとなります。
これも利用すれば合計26,000円相当の還元を受けることができます。
月額料金は4,015円とやや割高感がありますが、データ1G未満なら2,915円になります。また、2回線目以降なら1,100円OFFになりますので1,815円/月で維持できます。PayPayカードがあれば1,628円/月となります。
【流れ】
- 11月:「新どこでももらえる特典」にエントリーをする
- 11月:ワイモバイルへSIM単体20,000円のプランに申し込みをする
- 11月:届いたSIMカードを有効化して開通する
- (新どこででも特典)12月末までに「YahooIDでワイモバイルの初期登録」「PayPayアカウントとの連携をする」
- 12月末までにメールで20,000円分のPayPayギフトが届く
- 2月:15日まで新どこででも特典の受け取り手続きをする
- 3月:PayPay決済で最大20%(上限6000円/3万円のお買い物まで)
- 4月:PayPayポイント付与
少し複雑ですけど、SIM単体キャンペーンは申し込み翌月末に付与なのでシンプルです。新どこででも特典がやや面倒な感じですが、PayPayアプリ上でも確認できるのでこちらも見ながら利用してみてください。
>>ワイモバイルのSIM単体20000ポイント還元キャンペーン
詳細はワイモバイルの公式サイト( https://www.ymobile.jp/store/)でご確認ください。
ahamo MNP乗り換えで20000dポイント
ドコモのオンライン専用プランのahamoです。2024年10月からは月々のデータ通信量の上限が20GBから30GBに増える、1回あたり5分までの通話料は無料で2,980円というシンプルな料金プランは魅力です。
現在、他社からのMNP(乗り換え)であれば20000ポイント(dポイント)がもらえるSIM単体キャッシュバック(ポイント)を提供しています。事前のエントリーが必要で、端末同時購入をしないことが条件と簡単です。
ポイントの付与も翌月末と早いのが魅力です。
- 獲得金額:20,000円相当のdポイント
- キャッシュバック時期:翌月末
- 月額料金:基本料金2,980円
条件は簡単で「キャンペーンページ」からエントリーをしたうえで申し込みをして、”翌月末”までに開通することが条件です。1回線につき1回(1アカウントにつき1回)のみ対象です。
言い換えれば、複数回線とそれぞれのdアカウントがあれば2回、3回の利用も可能ということになります。月額料金は高めですが、dポイントがあればポイント払いができますし、ポイント払いであれば実質消費税分が浮き、2,710円相当で済みます。
回線があればirumo同様に美味しいと思います。ちなみに、ahamoからirumoへのプラン変更は問題ありませんので、回線をあまり使わないなーというのであればirumo(0.5GB)にプラン変更するのもありです。
契約初月は日割で、解約やプラン変更月は満額請求となります。
たとえば月末にahamoを契約し、翌月にirumoに変更した場合、初月は日割りされ、翌月は2980円が請求される形になります。
>>ahamoのSIM単体で20000ポイント還元キャンペーン
LINEMOのベストプランV SIM単体で20000ポイントだが還元遅い
LINEMOのベストプランV(高いほう)ではMNPによるSIM単体のキャンペーンで20000PayPayポイントの還元を行ってくれます。
月々30GBまで利用可能で2,970円で価格帯としてはほぼahamoと同じです。SIM単体の申し込みはMNPの場合で20000ポイント(新規回線は10000ポイント)となっています。付与が7か月後ということで他より遅いです。
- 獲得金額:20,000円相当のdポイント
- キャッシュバック時期:開通月をの7か月後の上旬
- 月額料金:基本料金2,970円
同一名義/使用者は1回線のみの適用となります。同じ契約者の2回目以降の利用については別途、お帰りキャンペーン的なものをやることがあるので、それを利用すると良いでしょう。
料金プランに割引はないため、2970×8カ月=23,760円となるので黒字とはなりません。一方でメイン回線として使えるだけのデータ容量を7か月分は無料で使えると考えると悪くないと判断もできるでしょう。
楽天モバイルのMNPは三木谷キャンペーンの14000P、付与は遅いが解約しても大丈夫?
最後は楽天モバイルのMNPキャンペーン(通称、三木谷キャンペーン)です。厳密にはSIM単体のキャンペーンというわけではなくiPhone同時購入20,000円OFFと併用できるなどの違いはあります。
還元額自体は14000ポイントと他のSIM単体のキャンペーンと比べると弱いといえますが、iPhone同時購入の割引なども含めると大きくなります。また、最大の特徴は一人当たり5回線までOKという点にあります。
- 獲得金額:14,000円相当の楽天ポイント
- キャッシュバック時期:4か月後~6カ月後の3カ月間にかけて付与
- 月額料金:基本料金1,078円
楽天モバイルの場合は維持費用(最低1078円で家族割などを利用すればさらに割引あり)と安いため、ポイント還元による効果もより大きいですね。一人合計5回線まで可能という点も強いです。
一度に5回線分やるのではなく何度かに分けた方が良いと思います。