THEO+ドコモでdカードを利用した積立投資サービスが始まっています。
クレジットカード(dカード)を通じてTHEO+ドコモを使った投資ができ、ポイント還元を受けることができます。ちなみにTHEOはロボアドバイザー投資で投資方針を決めておけば自動的に運用をしてくれるサービスです。
証券会社を通じた一般的なクレジットカード積立(楽天証券×楽天カードなど)とは少しだけ毛色が違います。先行してスタートしている「イオンカード×WealthNavi」と似たようなサービスですね。
万人向けというわけでなく、基本的には「dカードGOLD」を保有している人向けとなりますので、ドコモやドコモ光、ahamoなどを利用している方向けでしょうか。とはいえ、対象であれば上手く利用すれば得できる要素もあります。上手に活用していきましょう。
- THEO+ドコモって何?
- dカード積立のしくみとポイント還元
- dカード積立を攻略するコツ、dポイントクラブで5つ星を取るハードル
- THEO+ドコモの運用のリスクはどのくらいある?
- その他、dカード積立で気になる点、確認した点
- dポイント経済圏をフル活用している人はやる価値あり、それ以外は見送りでOK
THEO+ドコモって何?
いわゆるロボアドバイザー投資サービスです。投資をするのは投資信託(ETF)となりますが、投資先を投資家が自分で決めるのではなく一定の投資方針に下でロボ(システム)が自動的に投資をする仕組みとなっています。
投資家としてはどのくらいのリスクをとれるか?という部分だけを決定しておけば後はお任せで投資をしてくれるという点が魅力です。
一方で、そうしたシステムを提供している分だけ運用コストがやや高めです。自分で投資判断ができる方ならロボアド運用よりも自分で投資先をチョイスする方が運用効率は良くなります。
dカード積立(クレカ積立)はこのTHEO+ドコモに対してdカード(クレジットカード)を使って毎月積立をしていくというサービスです。他のクレカ積立と同様に毎月の積立額に応じて決済ポイントが貯まる点がメリットです。普通の積立(口座振替)だとポイントはたまらないので、クレカ積立をする方が有利です。
なお、口座開設案件(ポイントサイト案件)があります。
現在はポイントサイトの「ハピタス」経由であれば口座開設&5万円の入金で13000円相当のポイント還元とかなり強いです!!
dカード積立のしくみとポイント還元
THEO+ドコモというロボットアドバイザー投資においてdカード(dカードGOLD)を利用してクレカ積立ができるというものです。他のクレカ積立と同様にカード積立でポイント還元があります。
ポイント還元は以下のように、カードの種類(dカードかdカードGOLDか)と過去3か月のdポイントの獲得に応じて決定される「ランク」によって変わります。
dカードGOLDかつ5つ星獲得であれば1%還元がとれます。一方で、4つ星以下だと還元は低いですし、年会費無料のdカードなら0.1%とがっかり水準です。
というわけで、人を選ぶ感じがあります。
ざっくり、ドコモ(ahamo)を使っている人でdカードGOLDを使っている人ならやる価値あるかなというイメージです。
dカード積立を攻略するコツ、dポイントクラブで5つ星を取るハードル
dカード積立を美味しく使用するには1.0%還元を目指す必要があります。それ以外だとあんまりおいしくありません。つまり、
- 5つ星
- dカードGOLDの保有
という状況を達成する必要があるわけです。dカードGOLDについてはカードを作成すればOKなので難しくはないと思いますが、「5つ星」の達成がややハードルが高いかと思います。
dポイントクラブの「星」については以下のようにポイント獲得額によって変動します。
- 1つ星:1倍
- 2つ星:1.5倍(3か月で100P貯める)
- 3つ星:2.0倍(3か月で600P貯める)
- 4つ星:2.0倍(3か月で1500P貯める)
- 5つ星:2.5倍(3か月で5000P貯める)
4つ星ならドコモやahamoを利用しているユーザーでdカードGOLDをお持ちであればそう難しくはありませんが、5つ星となると3か月で5000ポイント(dポイント)の獲得が必要でそこそこハードルが高いです。
5000/3=1667Pを獲得する必要があるわけですね。
- ドコモやahamo、ドコモ光の利用料金
- dカードGOLDの+9%還元分(ドコモ、ドコモ光)
- dカード、d払いの還元分
- dポイントカード提示分
- THEO+ドコモのポイント還元分
このあたりが対象となります。星4ならともかく星5については結構ハードルが高いです。1667ポイントを決済で貯めようと思ったら1%還元だと仮定してdカード(クレジットカード)で約17万円の決済が必要となります。
ドコモ利用者ならややハードルは下がる
dカード積立をする方はdカードGOLD保有が前提となります。
仮にドコモ、ドコモ光で合計1万円の支払いをしている歩となら+9%還元分(合計10%)が還元されるのでそれだけで月1000P相当の獲得が可能になります。
dカード積立の獲得ポイント&THEOの残高ボーナスも星のためのポイントに含まれる
逆説的になりますが、星5のユーザーであれば上限の5万円を積立すれば、50000×1%=500Pを毎月獲得することができます。前述のドコモ料金に対するポイントとdカード積立のポイントを合算すれば1500Pほどの獲得が可能となります。
結果としてですが、ドコモ利用&dカード積立(満額)をやれば星5獲得は実は結構現実的になったりします。
星5になればdカード積立のポイント還元以外でもお得
詳しくは「ランク特典」の記事で紹介していますが、星5ならdポイントカード提示で貯まるポイントが2.5倍になります。ローソンやファミマといったコンビニやじゃらんやホットペッパーのように基本ポイント還元が大きいショップだと2.5倍はかなり強くなります。
THEO+ドコモの運用のリスクはどのくらいある?
THEO+ドコモのdカード積立を始めるにあたって、リスクやコストを考える必要があります。
短期運用ならコストはほぼ無視できる。1%還元ならやる価値あり
まずは短期での運用を前提とした戦略です。5つ星&dカードGOLDを保有されている方なら、dカード積立はやる価値は大いにあると考えます。
THEO+ドコモはポートフォリオを自分でコントロールできます。
- 値上がり重視
- 安定性重視
- インフレ対策重視
この3つの要素があり、これをそれぞれ何%にするか?というところでリスクコントロールが可能です。
こんな感じで安定性重視を100%にしておけば変動リスクはそこそこ抑えられます。
長期運用だとロボアドのコスト(最大1.1%)がかかるため魅力は相対的に下がる
一方で、これはロボアド運用の宿命ともいえるのですが、ロボットアドバイザー投資サービスは年利1%ほどの運用代行の手数料を徴収します。
これは正直言って高いと思います。長期運用をする前提に立てば年間の運用リターン(期待リターン)が常に1%以上下振れするということになります。クレカ積立で1%のポイント還元が得られたとしても、1年以上預けた場合、そのポイント還元分の力は手数料で霧散してしまうことになります。
その他、dカード積立で気になる点、確認した点
その他、サービスを利用すにあたって気になる点などを確認してきました。
dカードGOLDの年間利用額(100万円で1万円相当還元)dカード積立分は加算されるか?
問い合わせをしたところ、加算されないそうです。
ちなみに年間ご利用額特典はdカードGOLDを12月16日~翌12月15日までの利用金額、100万円以上または200万円以上に達することで11000円(税込相当)、または22000円(税込相当)の特典と交換できるというものです。dカード積立で60万円相当分加算できるなら結構おいしいと思いましたけど……。これは残念。
家族カードを使って積立可能か?
不可とのこと。ちなみに、家族カードを使って積立投資をすると親会員から子会員に対する贈与と見なされる可能性が高いので仮にできたとしてもあんまりお勧めはしないですね。そもそもdカード積立分は年間利用額に加算されないなら家族カードを利用する意味はなさそうです。
カード積立で獲得できるポイントはdポイントクラブの「ランク」の対象になるか?
こちらは問い合わせたところ、dカードの「決済ポイント」ではないためランク判定の対象外になるものと考えられるという、ちょっとハッキリとしない回答でした。
→実際に試したところ、ランク判定のポイントとして加算されていました。
dポイント経済圏をフル活用している人はやる価値あり、それ以外は見送りでOK
まとめると、dポイント経済圏をガンガン活用している人であれば、dカード積立は活用する経済的メリットがあります。
- dカードGOLDを保有している(作る予定である)
- dポイントクラブで5つ星である(あるいはそれが目指せる)
という両方の条件を満たせる人ですね。
難易度が高いのは5つ星の獲得です。毎月1667P相当の獲得が前提なのでそこそこd払いやdカードなどを駆使して、dポイント加盟店でポイントを貯めるといったことが必要になりそうです。
私はdカードGOLD保有ですし、星も5つ星になっているので、dカード積立を始めてみる予定ですが正直万人向けであるとは言えないと思います。
ちなみに星3、星4は0.3%還元なので還元としては低いですがdカードを持っているのであればやる価値がないわけではありません。
とはいえ、楽天カード積立(あるいは「楽天キャッシュ積立」)やマネックスカード積立などをまだやっていない方なら、確実に還元が見込めるこれらを先に始めるべきかと思います。