ポイント交換の出口として人気の高いマイレージ(マイル)。今回はその中でもANAマイルに絞って、ポイント交換・ポイ活・キャンペーンを駆使してANAマイルに交換していくというルートを検証していきたいと思います。
ポイ活で貯めたポイントをうまく交換してお得にANAマイルを貯めていきましょう。というお話です。
マイル交換は交換するルートによって交換レートが大きく変わることが多いので上手にポイントを貯めるだけでなく、交換ルートもお得なものチョイスしましょう。
- 常設のANAマイルへのポイント交換の最良レートは70%。これはお得?
- 2024年のANAマイルへのポイント交換がおすすめの2つのルート
- JRキューポやnimocaポイントはポイント交換で貯める
- 期間限定のキャンペーンだとnanacoポイントからの交換ルートが強い
常設のANAマイルへのポイント交換の最良レートは70%。これはお得?
まず、2024年1月現在で常設のポイント交換で使える最良の交換レートは70%です。これは100円相当のポイントを70ANAマイルとして交換することができるという交換レートです。
70%での交換レートはお得?ANAマイルの価値は?
そもそも論ですが、ANAマイルにポイントを交換するのは、もっと言えばマイルを貯めるというのは有効なのかどうかを考える必要があります。
- 国内線の特典航空券として利用:1マイル=2~5円くらい
- 国際線の特典航空券として利用:1マイル=5~12円くらい
- ANAの飛行機代として利用(SKYコイン):1マイル=1円~1.7円
- ANA Payで利用:1マイル=1円
- 他社ポイントと交換:1マイル=0.5円程度~1円
ざっくり利用価値としてはこんなイメージです(諸説あります)。
国内線の利用なら1マイル=2~5円くらい。これだと70%で交換したとしてもポイント価値は1ポイント(1円)=1.4円~3.5円くらいになり大幅アップしますね。
国際線にもなれば1ポイント(1円)=3.5円~8.4円にもなります。ポイントの価値が数倍になるわけですから70%という交換レートでも十分にお得に活用できるわけです。
そもそも飛行機に乗らない人はANAマイルに交換するべきではないし、貯める必要性も薄い
一方で、飛行機にそもそも乗らないというANAマイルへの交換は当然ですがお勧めしません。ANAマイルの出口としては他に電子マネーとの交換やANA Payを使った決済などもありますが、この場合の価値は1マイル=1円です。
となれば70%のレートで交換をすると当然に損をする計算となります。ANAマイルをポイント交換で貯めるのであれば当たり前ですが飛行機乗る前提で貯めましょう。
ちなみに「中途半端にためるマイル」というのが一番タチが悪いです。中途半端なマイルを貯めても有効期限までに必要数を貯められずに結局失効前に1マイル=1円相当で電子マネーに交換してしまった……みたいなケースになると目も当てられません。
マイルを貯めると決めたら数万単位でマイルを貯めるつもりでポイ活しましょう。
国際線ファーストクラスなら1マイル=12円、超オトクじゃん!でも絵に描いた餅
いや、たくさん貯めて飛行機に乗る。家族でビジネスクラスやファーストクラスでハワイ旅行だ!という目標もよいと思います(私も最初にマイルを貯め始めた理由はこれ)。
とはいえですが、まず「国際線ファーストクラスで家族旅行というのは基本、絵に描いた餅」です。その必要なマイルを貯めるというのはポイ活頑張れば十分に可能です。でも、そもそも予約取れないんです。超絶お得なのはみなわかっているのでみんな取りたいんです。相当時間に自由度がきく人や単身旅行全然OKという方などでないと厳しいところかと思います。
現実的なのは国際線エコノミーや国内線利用、とくたびマイルなどは使いやすい
実際にマイルを使って現実的にお得が取れるのは国際線エコノミー、あるいは国内線での利用ということになるかと思います。
個人的に良く活用しているのは、ANAは「今週のとくたびマイル」というディスカウントマイルで飛行機予約。近々の旅行限定ですが、たとえば福岡-羽田は3000マイル程度で移動可能なケースもあります。これは70%から逆算すると約4300円。国内線旅客施設使用料(PFC)を入れても福岡-東京が片道5000円を切る価格で移動できるのは安い。夜行バスでも1万円超えます。
マイルの価値はざっくり2円程度で見ておくのが良いと思う
マイルは使用方法によって価値が増減しますが、私は1マイル=2円くらいの価値でみています。ANAマイルの価値を1マイル=2円とするなら70%のレート交換は100円が140円相当に化けるということになりますのでお得度は高いです。
マイルの価値をかなり保守的に見積もっても飛行機で使うなら1マイル=1.5円くらいの価値は残りそうです。こう考えた場合でも100円相当のポイントが105円相当になるわけですからそれでもお得です。
2024年のANAマイルへのポイント交換がおすすめの2つのルート
2023年から変わらずですが、2024年現在でもANAマイルへの交換がお得な交換るとは下記の2つです。
- みずほマイレージクラブルート(永久不滅ポイント)
- ANA VISA nimocaルート(nimocaポイント)
この二つがあります。
みずほマイレージクラブルート(みずほルート/JQみずほルート)
必要なクレカがやや多いのですが、ポイントサイトやポイ活で貯めたポイントを集約しやすく、さらにポイント運用との連携もできるのでおすすめです。みずほルートとか、JQみずほルートとか言われたりもしています。
<必要なクレカ>
- JQカード(セゾン)
- 初年度年会費無料/2年目以降は年1回以上の利用で無料
- みずほマイレージクラブカード/ANA
- 年会費無料(要、みずほ銀行の口座)
JQカードセゾンがあることで「Gポイント⇔JRキューポ→永久不滅ポイント」のルートが開通します。さらにみずほマイレージクラブカード/ANAがあれば100永久不滅ポイント(500円相当)を350ANAマイルに優遇交換することができます。
JR九州のポイントの「JRキューポ」を経由します。ご存知の方も多いかと思いますが、このJRキューポはポイント交換において非常に優秀な要となっています。JRキューポと永久不滅ポイントの交換を仲立ちできるようになるのがJQカード(セゾン)です。
永久不滅ポイントは有効期限がない上、「永久不滅ポイント運用サービス」を利用すればポイントのままで運用が可能です。運用でポイントが増えれば増えた分だけANAマイルに交換ができます。
なお、永久不滅ポイント→ANAマイルの交換には3~8週間ほどかかる場合がありますので、計画的に移行しましょう。
ANA VISA nimocaルート(ニモカルート)
必要なクレカは1枚だけでOKです。ただし、nimocaポイントをANAマイルに交換するにはnimocaポイント交換機まで足を運ぶ必要があります。九州と函館にお住いの方はいいですが、それ以外の方はちょっと面倒かもしれません。
私は福岡県民なのでこのニモカルートを使うことが多いです。
<必要なクレカ>
- ANA VISA nimoca(三井住友カード)
- 年会費:初年度無料、2年目以降は2200円
また、nimocaポイントは有効期限が翌年末とやや短めな点にも注意してください。ちなみに交換機は福岡市内だと博多駅(バスターミナル)や西鉄天神駅などにあります。
JRキューポやnimocaポイントはポイント交換で貯める
みずほルートにしてもニモカルートにしても、それぞれの交換元のポイントである「永久不滅ポイント」や「nimocaポイント」をクレジットカードの決済ポイントなどで直接貯めるだけではANAマイル交換のための満足なポイントを貯めるのは難しいはずです。
というよりも、決済でマイルを貯めるのであればマイルを貯めやすいクレジットカード(ANAカードなど)を利用して決済するほうが良いです。約1%程度の還元率になります。
みずほルート、ニモカルートを活用するのであれば「ポイント交換」を活用しましょう。
ポイントサイト案件や金融ポイ活(銀行ポイ活や証券会社のクレカ積立)などを活用して貯めたポイントを、ポイント交換を通じて「永久不滅ポイント」や「nimocaポイント」に交換をすることで効率的にマイルを貯めることができます。
ポイントサイト案件で高額案件→ポイント交換でANAマイル
ポイントサイト案件をする→ポイント交換でJRキューポ→永久不滅ポイント→ANAマイルといったようなルートになりますね。
高額還元案件を狙っていけば短期間で大量のANAマイルを確保することもできます。
金融ポイ活で毎月コツコツポイントを貯めてマイルにする
金融機関のポイント還元を活用してポイントを貯めてマイルにしましょう。たとえば、マネックス証券のクレカ積立(1.1%還元)だと毎月550円分のポイントを貯めることができます。
このマネックスポイントはTポイントに交換できるのでTポイント→JRキューポ→永久不滅ポイント→ANAマイルとすれば、これだけで毎月385ANAマイル(年間4620マイル)を獲得することができます。
参考:マネックス証券のクレカ積立を攻略 マネックスカードで1.1%のポイント還元
余談ですが、マネックスポイントを直接ANAマイルにすると25%(1000P→250ANAマイル)ですが、Tポイント経由のみずほルートで交換すれば70%(1000P→700ANAマイル)になります。ポイントはオトクなルートを探すの大切ですね。
この他、SBI新生銀行やT NEOBANKでも毎月Tポイントを貯めていくことができます。こうした金融系のポイ活は一度しくみを作ってしまえばほぼ放置できちゃう点が魅力です。
金融ポイ活の各種ルートについては以下の記事でも詳しく解説しています。
最初は面倒っぽく見えると思いますが、少しずつでいいので取り入れるとANAマイルを貯めていくのにも役立つはずです。
期間限定のキャンペーンだとnanacoポイントからの交換ルートが強い
常設ではありませんが、比較的定期的に実施しているのがnanacoポイントをANAマイルに交換する際のレートアップキャンペーンです。
通常nanacoポイントは50%の交換レートでANAマイルに交換をすることができます。しかしながら、不定期にこのポイント交換を「増量」してくれます。
- 2022年10月:マイル(40%増量) スカイコイン(50%増量)
- 2022年3月:50%増量
- 2022年1月:マイル(40%増量) スカイコイン(50%増量)
- 2021年10月:50%増量
- 2021年2月~3月:40%増量
- 2020年10月:40%増量
- 2020年2月~3月:20%増量
増量交換のレートは変更がありますが、おおよそ最高レートに近いか、それをやや上回るレートになることがあります。
nanacoポイントへのポイント交換はポイント交換サイトの「Gポイント」から可能なので、各種ポイント→Gポイント→nanacoポイント→ANAマイルという交換ルートでポイント交換(マイル交換)が可能となります。
なお、nanacoポイントは有効期限がやや短め(獲得の翌年度末まで)となっています。Gポイント→nanacoポイントのポイント交換は1~2日で完了するので、本キャンペーンを利用する人はキャンペーンが始まってからnanacoポイントに交換しても間に合います。