Tポイント投資が登場して、4大共通ポイントはすべてポイント投資に対応しました。これ以外にもクレジットカード、証券会社、航空会社など、様々な企業がポイント投資サービス(ポイント運用サービス)を始めています。
色々出揃ってきたところですので、各社のポイント投資サービスをまとめて比較していきます。
ポイント投資(ポイント運用)というサービスを初めて知ったけど、どれがいいのかな?という方の参考になれば幸いです。
目次
- 目次
- ポイント投資を徹底比較。どのポイントが一番お得?
- ポイント投資とポイント運用の違い
- ポイント投資でおすすめサービスを比較
- ポイント運用でおすすめサービスを比較
- 積極的にやる価値はないと思われるポイント投資・運用サービス
- ポイント投資・ポイント運用は本当に楽しい
ポイント投資を徹底比較。どのポイントが一番お得?
ポイント投資の数、増えてきましたね。
私がポイント投資を初めて知ったのは「永久不滅ポイント運用」だったと記憶しています。その後で多くの会社がポイント運用、ポイント投資サービスを導入し始めました。
その後、雨後の筍のようにポンポン登場してきています。サービスの提供純に時系列に並べてみると以下のような感じですかね。
- クレディセゾン 永久不滅ポイント運用サービス:2016年12月
- 楽天証券 投資信託ポイント買付サービス :2017年8月26日
- トラノコでポイントで投資が可能に:2017年10月24日
- StockPoint:2017年12月9日
- dポイント投資サービス:2018年5月15日
- ポイント運用 by 楽天スーパーポイント:2018年10月3日
- 松井証券ポイント投資(松井証券カード):2018年10月22日
- StockPoint for CONNECT(旧:Pontaポイント運用):2019年4月9日
- auPAYポイント運用(旧:auWalletポイント運用):2019年4月9日
- Tポイント投資・個別株(ネオモバ):2019年4月10日
- Tポイント投資・投資信託(SBI証券):2019年7月
- 楽天証券ポイント買付の対象を国内株に広げる:2019年10月1日
- 日興フロッギーがdポイントを使った投資に対応:2020年3月24日
- エポスポイント投資(ゴールドカード限定)
- PayPayボーナス運用を開始:2020年4月15日
- 大和証券系のCONNECTがサービス開始:2020年7月1日
- auカブコム証券がPontaポイントで投信買付:2020年9月26日
- tsumiki証券でエポスポイントを使った投資に対応:2020年12月
Tポイント、Pontaポイント、dポイント、楽天ポイントの共通ポイント。携帯キャリア系(ドコモ、au(KDDI)、ソフトバンク)もそろったことになりますね。
あとは、証券会社系・運用系のサービス、クレジットカードといったところです。
ポイント投資とポイント運用の違い
まず、知っておきたいのはポイント投資サービスとポイント運用サービスの違いです。各社とも名前の付け方はバラバラだったりしますが、「ポイント投資」なのか「ポイント運用」なのかの違いは把握しておきましょう
ポイント投資の特徴
ポイントを使って実際に株式や投資信託などの金融資産を購入するというサービスになります。証券口座が必要で購入した金融商品を売却すると現金として戻ってきます。代表例は以下の通りです。
- 楽天ポイント投資(楽天証券)
- Tポイント投資(ネオモバ/SBI証券)
- Pontaポイント投資(auカブコム証券)
- dポイント投資(日興フロッギー)
また、ポイントを使って投資できるサービスの場合、同時に投資をすることでポイント還元が得られるケースがあります。
ポイント運用の特徴
ポイントを使って疑似的に金融商品で運用するサービスです。実際の金融商品の価格変動によって、ポイント残高が変動します。運用をやめた場合はポイントとして戻ってきます。代表例は以下の通りです。
- 永久不滅ポイント運用(永久不滅ポイント)
- ドコモのdポイント投資(dポイント)
- StockPoint for CONNECT(Pontaポイントなどから交換)
- auPAYポイント運用(Pontaポイント)
- エポスポイント運用(エポスポイント)
それぞれのメリット、デメリットは?
ポイント投資とポイント運用の違いをまとめると以下のようになります。
ポイント投資 | ポイント運用 | |
---|---|---|
区分の違い | ポイントを現金化して株や投資信託を直接購入する。 | ポイントのまま疑似運用する |
証券会社の口座開設 | 必要 | 不要 |
売却時(精算時)の扱い | 現金で戻ってくる | 投資したポイントのまま戻る |
税金の扱い | 投資をした金融資産ごとによって扱いが異なる。株や投資信託なら20%の申告分離課税 | 一時所得として課税されると考えられる。年間50万円の特別控除額があるため、これ以下の場合は実質的に非課税 |
投資家保護 | 金融資産によって扱いが異なる。株や投資信託の場合、「分別管理」によって保護され、さらに「日本投資者保護基金」による保護もある | ポイント運用サービスによって扱いが異なる。それぞれのポイント運用サービスの規約次第で法的な保護はない |
資産形成を目的にするなら最終的には「ポイント投資」の方が有利になると思います。一方で、「ポイント運用」はお手軽に始めることができる点がメリットです。
また、ポイントについては「ポイ活で貯めるべきポイントの選び方。ポイントは交換ルートと出口で選ぼう」でも紹介しているように、一部のポイントはポイント交換を通じてポイント価値を増大させることもできます。
以上を踏まえて考えると、私としては長期的な資産形成につなげていくなら「ポイント投資」、ポイ活などを駆使してポイントを使って得していきたいという目的なら「ポイント運用」のほうが適している感じでしょうか。
私は両方を併用しています!
以下では、ポイント投資でおすすめのサービス比較、ポイント運用でおすすめのサービスを比較していきます。
ポイント投資でおすすめサービスを比較
ポイント投資は実際に株式や投資信託などの買い付けを行うサービスとなります。活用していくことで毎月の資産運用で少しだけトクできたり、資産運用のペースを高めていくことが可能です。
おすすめ1位:楽天証券×楽天ポイント投資(&楽天カード)
ポイント投資でお勧めなのが、楽天ポイントに絡んだ投資信託の買い付けサービスです。1ポイント=1円として、100円単位の投資信託の買付に利用することができるという手軽さが魅力です。
楽天ポイント投資にはdポイント投資のようなお得な攻略法というものはありません。その一方で、楽天ポイント投資を活用することで、無から楽天ポイントを生み出すというポイ活的な要素が大きいです。
特に楽天市場などの楽天系サービスを利用しているのであれば、投資には興味はなくても楽天ポイント投資を利用することで、楽天ポイントがよりたくさん、より効率的に貯まるようになります。
さらに楽天カードや楽天銀行など組み合わせて活用することでポイントをコツコツ生み出すポイント製造装置化することができます。
楽天カードで投信を買ってポイント分だけ得をする
たとえば、「楽天カード+楽天証券の積立投資でほぼノーリスクで年間6000ポイント貯める方法」で紹介しているように、楽天カードを使って楽天証券で投資信託を買付して売るというアクションを取るだけで毎月500ポイント(年間6000ポイント)を稼げます。こちらは、ほぼ自動化できるので手間なくポイントを稼げます。
この方法は、楽天ポイントを運用するのではなく、投資を通じて楽天ポイントを貯めるという方法なので、狭義のポイント投資ではないかもしれませんが、ポイント投資の目的をポイントをお得に貯めるという前提なら、dポイント投資と並んでお得感のある投資サービスです。
ネット証券の楽天証券と楽天カードを上手に使って投資サービスを活用して楽天ポイントを貯めていきましょう。
おすすめ2位:日興フロッギー×dポイント投資
ポイント投資のおすすめ2位は日興フロッギー×dポイント投資です。
dポイント投資はdポイントを使って株式の買い付けが可能です。100円(ポイント)単位という金額単位で投資をすることができるというのが大きな特徴といえます。
なぜ2位なのか?というとすごくポイントが貯めやすいからです。ドコモはd払いやdポイントカード等に対する還元キャンペーンをたくさん行っています。10%還元、20%還元、時には50%還元のような大きなポイント還元をしてくれます。
そうして貯まるポイントを使って株を買えるというのが大きな強みです。ちなみに日興フロッギーのdポイント投資では、こうしたキャンペーンで貯まるポイント(期間・用途限定ポイント)も投資に使えます。
前述の楽天ポイント投資は貯めにくい「通常ポイント」は投資に使えないので、ポイ活でポイントを貯めてそのポイントで資産作りをしていくというのであれば日興フロッギーのほうが圧倒的にやりやすいです。
ちなみに、期間・用途限定ポイントで投資ができるということを逆に利用して約99.7%のレートでdポイントを現金化することもできます。キャンペーンでポイントを貯めて、それを現金にして別目的で使うといった裏ワザもあります。
おすすめ3位:SBIネオモバイル証券×Tポイント投資
共通ポイントカード最大手のTポイントですが、最近はその存在感が低下しつつあります。資本提携まであったファミリーマートもTポイントをやめてdポイントと楽天ポイントに鞍替えするというのはかなり大きいところかと思います。
そんな中で、2019年4月10日にサービススタートしたのはTポイントを使った投資サービス(ネオモバ)です。
ポイント投資として直接のお得度はあまりないのですが、Tポイントというポイントを小額から手数料実質無料で投資をすることができるという点、最小1株単位で株を売買できるという手軽さがメリットです。
Tポイント投資も、ポイント投資をすることでメチャクチャなにか得をできるという事はありません。むしろ、Tポイント投資が可能なネオモバ(SBIネオモバイル証券)自身にメリットがあります。
- 端株優待(1株単位の保有でもらえる株主優待)
- 楽天銀行と組み合わせてチャリチャリン収入
というように、Tポイントを貯めているようなポイ活ユーザーにとってポイ活やコジ活ゴコロを刺激されるようなユニークなサービスがあるのです。
上手く使えば確実に得ができる証券サービスです。
私もメチャクチャ活用しています。
おすすめ4位:tsumiki証券×エポスポイント投資
マルイ系のネット証券のtsumiki証券。こちら同じくマルイ系のクレジットカードである「エポスカード」を使った積立投資を行う証券会社です。
エポスカードを使って投資信託に積立投資ができますが、エポスポイントを使って100P単位で投資信託の買い付けも可能となっております。
エポスカードでの積立投資で年間の積立額の0.1%~0.5%分のポイントが貯まります。付与率は楽天カードの1%と比較して低いですが、エポスゴールド、エポスプラチナの会員は年間購入額ボーナスポイントの計算に算入されます。
エポスカードは利用を続けると年会費無料のエポスゴールドのインビテーションが届きますのでうまく利用すれば結構お得です。クレカとしてのスペックも悪くないです。
詳しくは以下の記事なんかも参考にされてください。
ちなみにtsumiki証券の口座開設はエポスNet経由になります。エポスカードをお持ちでない方は先にエポスカードを作成する必要がありますのでご注意ください。
ポイント運用でおすすめサービスを比較
続いては「ポイント運用」です。これはポイントのまま疑似的に運用するサービスです。前述のポイント投資は資産運用としての側面が強いのですが、ポイント運用はそれだけでなく、ちょっとした裏技のような使い方があったりするのが特徴的です。
上手に使えば、普通に投資をするよりも圧倒的に得できたりしますよ。
おすすめ1位:永久不滅ポイント運用
セゾンカードで貯まる「永久不滅ポイント」を利用したポイント運用サービスです。地味ですが、ちょっとだけの後出し運用が可能でした。ただし、こちらの攻略法も2020年11月4日で終了しています。
今は普通の投資と同じようなものなのです。
ではなぜ永久不滅ポイント運用をおすすめ1位として推すのか?というとポイント運用で増やせる「永久不滅ポイント」自体が非常に利用価値が高いからです。
たとえば、ホテルポイントの「プリンスポイント」と交換できますが、このポイントはホテル宿泊が多い人には垂涎のポイントだったりします。他にも「dポイント」にも交換可能で、年1回実施されてきているポイント増量キャンペーンを利用すればポイント運用で増やしたポイントをさらにポイント交換で増量可能です。
この辺りは「ポイ活で貯めるべきポイントの選び方。ポイントは交換ルートと出口で選ぼう」で詳しく紹介しています。
難点は永久不滅ポイント自体を貯めにくいという問題ですが、これはポイントサイトとポイント交換を利用したりして上手く貯めていきましょう。
ポイント交換で永久不滅ポイントにして、それを運用で殖やして他の有利なポイントに交換するという、エコシステムが組めれば最強だと思います。
永久不滅ポイント運用の攻略は以下の記事で紹介しています。
おすすめ2位:PayPayボーナス運用
PayPayボーナスを利用したポイント運用サービスです。S&P500(米国の株価指数)またはS&P500の3倍レバレッジ(値動き3倍)に疑似投資ができます。
PayPayボーナスのまま運用され、運用をやめるとボーナスとして戻ってきます。
リアルタイム変動なのですが、実は攻略要素として「土日は変動しない」という特長があります。これを利用して、土日に何らかのイベントが発生して月曜は値上がり確実という状況で全力追加すれば高い確率で利益が出せるという後出し運用が一部可能となっています。
それを利用した攻略方法については以下でも紹介しています。
ただし、週1回しかチャンスがないという点と、土日ってそもそも社会があんまり大きく動くことが無いのでチャンスの回数自体はそう多くないという点が問題ですかね。
運用はPayPayアプリから行えます。
ちなみにPayPayボーナスは「QuickPoint」というサービスでコツコツ貯めることができます。上記リンクから登録するとPayPayボーナスが必ずもらえるスクラッチをひけますのでどうぞご活用ください。
おすすめ3位:dポイント投資
こちらは日興フロッギーを使ったdポイント投資ではなく、ドコモが運用しているdポイントのポイント運用サービスです。
このサービスかつては「後出し」の運用が可能だったため、負けないポイント運用が可能でした。ただ、そのサービスも改悪が続き2020年10月以降は後出しが完全に封鎖された、普通のポイント運用サービスになっています。
が、ポイント運用サービスとしては引き続き有利な点もあります。
dポイント投資は米国ETFなどに連動するテーマ運用が可能です。
- 売買手数料、為替手数料無料
- ポイント運用なので税制面が有利
といった特徴があります。
改悪後のdポイント投資については「後出し終了後の新生dポイント投資の攻略法」でも運用方針をまとめています。私は米国大型株で運用し続けていますが、年4回の分配金のタイミングだけは要注意(要引出)となります。
なお、米国大型株を利用するにはTHEO+ドコモの口座開設が必要です(運用は必要ありません)
積極的にやる価値はないと思われるポイント投資・運用サービス
以下で紹介するポイント投資サービスは積極的にやる価値はないと思っているものです。コストが高かったり、投資をする意味が無かったりするものです。
営業妨害をするつもりはありませんが、ポイント投資は株や投資信託を直接買うよりもお得であるべきという考え方に立っています。
以下は個人的にはおすすめしないポイント投資です。
StockPointはポイント交換のコストが高く、配当落ちに注意が必要
StockPoint、StockPoint for CONNECTはポイントを使って「株式ポイント」として株価に疑似投資できるサービスです。
こちら問題が大きく2つあります。
- 株式ポイントを他のポイントに戻すときのコストが高い
- 配当金がもらえない
①については、株式ポイントとしてポイント運用するとき、ポイントをPontaポイントなどの使えるポイントに戻す場合に1%近い手数料がかかります。株式売買にかかる通常の手数料と比較してかなり割高です。
②は株式に疑似投資をしても配当金がもらえません。配当金がもらえない分、年間のリターンが低下します。配当落ち分損をします。これは他のポイント運用サービスでも言えることですが、個別株式の配当落ちは投資信託と比べて管理が面倒なので面倒です。
やるならStockPoint for CONNECTのほうで、1株分の株式ポイントが貯まったらCONNECT口座(証券口座)に移して株式化すれば問題はなくなります。
トラノコは手数料がかなり割高なのでお釣り投資との相性が悪い
トラノコはいわゆるロボアドバイザー投資とおつり投資を組み合わせたサービスを行っている投資サービスです。こちらに各種ポイントを利用した投資資金として追加することができます。
ただ、こちらのサービスは小額投資が基本となるポイント投資とは圧倒的に相成れない手数料体系(月額300円のコスト)が問題です。
少なくとも50万円以上は投資していないと月額手数料をペイすることはできないでしょう。50万円分もポイントで拠出できますか?という話になります。仕組み自体は面白いと思いますが、月額料金との組み合わせは相性が悪いと感じています。
ちなみにANAマイルを使ってトラノコにポイント投資できますが、2マイル=1円というひどい還元率になっています。よほどマイルに使い道がないという方以外は交換するメリットないですのでご注意ください。
ポイント投資・ポイント運用は本当に楽しい
ポイント投資やポイント運用はそれぞれで色々なお得できる要素がいっぱいあります。うまく活用していけば、普通に資産運用していくよりも有利なペースで資産形成できていくでしょう。
仮にに積立投資で5万円しているとしてそれにポイント投資で1%分余計に投資ができるとしましょう。30年後には複利効果もあり、それだけで50万円弱の差になります。
また、ポイント運用はポイ活と上手に絡めてポイント交換などを駆使していけば、ポイントの価値をマシマシで増量していくことも可能だったりします。
ポイント運用で増やして、ポイント交換や増量キャンペーンなどを活用していけば普段の普通のお買い物やネット通販などを何倍もお得にできたりします。
ちなみにこうしたポイントを使った投資やポイ活術についてはこのブログやtwitter(showchan82)でも発信しておりますのでよろしければフォローしてやってください。
それでは、一緒にポイント投資・ポイント運用をお得に楽しく始めていきましょう。