他行(他の銀行)への振込手数料が無料となる銀行をまとめていきます。
正直、今のご時世において商売をしているようなケースを除き、個人の方が「振込手数料」というコストを支払っているのはもったいないとしか言いようがありません。もし、振込手数料を払っているというのであれば、今すぐ見直しましょう。
また、コストを抑えることができるだけでなく、最近では「自動送金(自動振り込み)」というサービスもあります。これを振込手数料無料と組み合わせると以下のような使い方ができます。
- 貯金用の銀行のように別の目的のある銀行に送金
- 配偶者や子供のための送金、仕送り
- 定期的な定額の支払い(家賃など)の支払いを自動化
- 振込でポイントがもらえる銀行に自動送金してポイントを稼ぐ
といった感じ。少なくとも1行以上は振込手数料無料の銀行は抑えておきたいところですね。さらに(4)の送金でのポイント獲得なんかは超低金利で銀行に預けておいてもほとんど金利が付かない中でちょっとしたお小遣い稼ぎになってウマいです。
そんなわけで、他行振込手数料が無料の銀行について、それぞれの特徴とメリット、デメリットなどを紹介していきます。
- 銀行は店頭やATMの振込手数料を値上げ、オンラインを活用しよう
- Olive(三井住友銀行)も回数制限なしに無料
- 住信SBIネット銀行 他行送金ならハブ(中継)として非常に優秀
- スルガ銀行 Dバンク支店 振込手数料無料&口座振替ポイントが魅力
- イオン銀行 イオンカードセレクト必須だけど住信同様にハブにできる銀行
- ソニー銀行 定額自動入金あり
- auじぶん銀行 じぶんプラスの「プレミアム」なら最大月15回無料
- SBI新生銀行 ステージアップで魅力大 毎月貯まるポイントもおいしい
- 野村信託銀行
- 参考)銀行を使って銀行ポイ活しよう
銀行は店頭やATMの振込手数料を値上げ、オンラインを活用しよう
たとえば業界最大手の三菱UFJ銀行は2023年10月から店頭並びにATM経由の振込手数料を大幅に値上げします。特に窓口による送金は880円~990円/回と大変高額です。1万円の振込をするなら実質10%弱が手数料として取られてしまう……。
そんな状況です。一方で、以下で紹介するように銀行のオンラインバンキングを利用した振込手数料は「無料」での送金にも対応しています。
他行もこの傾向に続いているようですので、お金のやり取り(送金/振込)はオンラインバンキングを利用するようにしましょう。
Olive(三井住友銀行)も回数制限なしに無料
三井住友銀行の総合金融サービスである「Olive」の申込をすると他行への振込手数料については「定額送金(あらかじめ金額を固定した送金)」は回数制限なしに無料となります。
- ATM手数料:無料(コンビニは有料)
- 他行振込手数料:月3回まで無料
- 自動送金(自動振込):あり
- 自動入金:なし
東京スター銀行と似たようなものですね。個人的には東京スター銀行よりも使い勝手が良いと思います。他にも特典のある銀行なので口座を作っておいて問題ない銀行だと思います。Oliveについては「三井住友の新サービス Olive(オリーブ)を解説」の記事でより詳しく解説しています。
なお、現在「ポイントインカム」にポイントサイト案件があります。ポイントインカム経由なら1500円相当のポイントがもらえます。
住信SBIネット銀行 他行送金ならハブ(中継)として非常に優秀
なんだかんだで優秀なネット銀行です。バランスが取れています。他行振込手数料は回数制限付きで無料。自動送金(自動振り込み)の他、他の銀行口座から毎月一定額を入金すると定額自動入金もあります。お金の出し入れでハブ(中継地点)として活用できる銀行です。
- ATM手数料:月2回~20回無料
- 他行振込手数料:月1回~20回無料
- 自動送金(自動振込):あり
- 自動入金:あり
ATM手数料や振込手数料は「スマートプログラム」という会員ランクサービスで決まります。ただ、ランク3、ランク4を取ることも難しくはないので無料回数の確保は手軽です。特にランク3(ATM/振込手数料各10回無料)は余裕です。
スマートプログラムでランクアップさせるコツについては「スマートプログラム攻略」のページで合わせて解説しています。
>>住信SBIネット銀行口座開設
※ポイントサイト案件なし
提携支店も有力
提携支店もお勧めです。ATM手数料/振込手数料ともに無条件に月5回まで無料となっています。自動入金、自動送金もあり。本家住信SBIネット銀行とは別勘定でカウントされます。
- T NEOBANK
- JAL NEOBANK
- ヤマダNEOBANK
- 高島屋NEOBANK
といったように色々な支店があり、それぞれの提携企業と連携したサービスが強みです。特におすすめなのはTポイントが貯まる「T NEOBANK」ですかね。
スルガ銀行 Dバンク支店 振込手数料無料&口座振替ポイントが魅力
地味な銀行ですし、報道等ではネガティブな内容が発信されることもありますが、預金者という目線で銀行サービスをみるとかなりハイスペックな銀行です。ちなみに銀行としては静岡県の地方銀行となります。
- ATM手数料:月3回~無制限(一部銀行は10回まで)
- 他行振込手数料:月3回~10回無料
- 自動送金(自動振込):あり
- 自動入金:なし
他行と同じように預金者の利用状況によってランクが上がり高ランクだと振込手数料の無料回数が増えます。最上位の4ツ星を取るのもとても簡単なので、振込手数料無料回数のある銀行を作りたいなら結構おすすめです。
参考:
ちなみに、STARプログラムは一つの口座でとれば他のスルガ銀行の口座に適用されます。たとえば私はスルガ銀行Dバンク支店で条件を満たしてますが、他のスルガ銀行の口座でも同じように4ツ星となり振込手数料の無料回数があります。2口座あれば20回分無料ということになりますね。
また、スルガ銀行は振込手数料の無料回数という面も強みですが、他行にはない独自の強みが「口座振替でポイントが貯まる」という点ですね。この口座振替は、他の銀行からの「自動入金」も対象だったりします。
なので、「スルガ銀行→(定額自動入金)→住信SBIネット銀行やソニー銀行など」とすることでコツコツですがポイントが貯まったりします。
スルガ銀行Dバンク支店スマ口座
口座振替1件につき5円、対象となるキャッシュレス決済に1000円以上「チャージ」で5円がもらえます。銀行口座からのチャージで還元があるサービスは私の知る限りスマ口座だけです。
スルガ銀行Dバンク支店Gポイントクラブ
Payチャージの還元はありません。一方で口座振替1件でもらえるポイントが5件までは5円相当ですが6件目以降は10円にアップします。口座振替件数が何十件とあるならこっちの方がいいかもしれませんね。
>>スルガ銀行Dバンク支店 Gポイントクラブ
Gポイント(ポイント交換サイト)の登録が必要
イオン銀行 イオンカードセレクト必須だけど住信同様にハブにできる銀行
イオン銀行も住信SBIネット銀行と同様にハブ(中継地点)として役立つ銀行です。
- ATM手数料:月1回~5回無料
- 他行振込手数料:月0回~5回無料
- 自動送金(自動振込):あり
- 自動入金:あり
イオン銀行は通常のままだと使いづらい面もありますが、イオン銀行のMyステージのランクが上がると使い勝手が良くなります。自動送金と自動入金の両方が使えるので住信SBIネット銀行と同様にハブ銀行(中継銀行)にできますね。
イオン銀行のMyステージランクを挙げるにはキャッシュカード一体型のクレジットカードの「イオンカードセレクト」が必要です。
Myステージのランクアップの方法などについては「イオン銀行とイオンカードのお得な活用法」の記事も参考にしてみてください。
なお、イオン(系列を含む)でお買い物を全くしない人にとってはメリットがあまりない銀行なので日常でイオンを使わない人は除外してよいと思います。
ソニー銀行 定額自動入金あり
ソニー銀行も悪くないです。自動送金はありませんが、自動入金があるのでスルガ銀行のGポイントクラブの口座振替ポイントの回数獲得に使えます。スルガ銀行と組み合わせたらポイント獲得に使えますね。
- ATM手数料:月4回~無制限無料
- 他行振込手数料:月1回~月11回無料
- 自動送金(自動振込):なし
- 自動入金:あり
ただ、ソニー銀行の場合はステージ条件が結構厳しくて、最低レベルの「シルバー」を獲得するのも預金300万円以上と厳しい。ゴールドは外貨資産500万円以上、プラチナなら1000万円以上となるので相当ハードルが高いです。
通常1回、SonyBank Wallet(デビットカード)を作っておくと+1回で2回まで無料になります。というわけで振込手数料が無料の銀行の中では無料で送金できる回数は少なめです。
ソニー銀行の突出したサービスとしてはSonyBank Wallet(デビットカード)の外貨決済が挙げらると思います。外貨預金の残高でそのまま外貨決済をすることができます。海外旅行や出張などでの決済には強みを発揮できます。
個人的に「外貨預金」という商品は「外貨預金や外貨両替はおすすめしない話」でも紹介しているようにお勧めはしませんが、ソニーバンクについては「決済性」という強みがありますので、実際に買い物などにい使う資金という前提であればお勧めしています。
また、ハードルはかなり高いですけど、ClubSの会員ランク最上位の「プラチナ」が取れる人はSonyBank Walletの円決済取引で常時2%キャッシュバックという強めの還元率となります。
※プラチナは月末の外貨預金、投資信託、ロボアド運用資産の合計が1000万円以上で達成
auじぶん銀行 じぶんプラスの「プレミアム」なら最大月15回無料
auじぶん銀行もかなりおすすめの銀行です。ノーマルだと他行振込手数料は月3回無料ですが、「プレミアム」になれば月15回まで無料となります。
このauじぶん銀行については「プレミアム」の達成条件がそこまで難しくないうえ、プレミアムを達成すると毎月かなりのポイント獲得が可能ということもありますので、振込手数料の無料回数を獲得するとともに、ぜひ銀行ポイ活も目指してほしい銀行です。
詳しくは「 auじぶん銀行 じぶんプラスを攻略 毎月Pontaが貯まる銀行ポイ活が可能 」で解説しています。
- ATM手数料:月2回~15回無料
- 他行振込手数料:月3回~月15回無料
- 自動送金(自動振込):あり
- 自動入金:なし
定額自動送金もありますし、使い勝手は良いです。
SBI新生銀行 ステージアップで魅力大 毎月貯まるポイントもおいしい
SBI新生銀行は「新生ステップアッププログラム」のステージに応じて、振込手数料を最大で1ヶ月あたり50回無料になります。ハードルはソニー銀行と同じでやや高めです。
また、SBI新生銀行では毎月エントリーすることでTポイント(またはnanacoポイント、dポイント)が貯まるキャンペーンをやっています。他行から振り込みで1回あたり25円相当のポイント(毎月上限200P)が貯まります。この記事で紹介しているような銀行からSBI新生銀行宛てに送金すれば毎月200P以上を獲得できます。
詳しくは「SBI新生銀行の利用で毎月ポイントが貯まる!新生ポイントプログラムを徹底攻略」の記事でも紹介しています。
- ATM手数料:月4回~無制限無料
- 他行振込手数料:月1回~月11回無料
- 自動送金(自動振込):なし
- 自動入金:なし
振込手数料の無料回数を利用するというより、どっちかというと振込手数料無料の銀行から振り込みを受けて銀行ポイ活する金融機関という側面の方が強いかもしれません(笑)
>>SBI新生銀行公式ホームページ
※口座開設&取引で最大8000Pがもらえるキャンペーン実施中
野村信託銀行
少し変わった銀行になります。野村證券との連携が前提となっておりお金の出し入れは野村證券経由です。ただ、送金(振込)は月10回まで無条件で手数料無料となっています。
- 他行振込手数料:月10回無料
- ただし、楽天銀行・SBI新生銀行は月2回まで
- 自動送金(自動振込):なし
- 自動入金:なし
無料回数の多さは魅力的ですが、野村証券口座が必須であるという割には……というところもあります。ただ、野村證券の口座を持っている人は使ってみるといいかもしれませんね。
参考)銀行を使って銀行ポイ活しよう
今回は振込手数料が無料の銀行という点でネット銀行を中心にピックアップしました。
銀行を使ったポイ活って色々ありますけど、「振込」って色々なことの起点になることも多いです。ここで挙げたような銀行の口座を全部つくる必要はないと思いますが、いくつか持っておくと色々と幅は広がると思います。