SBI証券の口座開設をすると「メインポイント」の設定ができます。このメインポイントを設定しておくとSBI証券での各種取引でメインポイントに設定したポイントが貯まるようになります。
2023年3月現在では「Tポイント」「Vポイント」「Pontaポイント」「dポイント」「JALマイル」の5種類の中からメインポイントを選択することができます。今回はこれらのSBI証券におけるメインポイントサービスの比較と違い、それと設定するべきお勧めのポイントプログラムについて紹介します。
SBI証券のメインポイントサービスとは
SBI証券の利用でポイントを貯めたり、使ったりすることができるサービスとなります。メインポイントとしてポイントが貯まるのは以下のような取引です。
- 国内株式手数料マイレージ
- 国内株式の入庫
- 投資信託の保有
- SBIラップのおまかせ運用
- 金・銀・プラチナの購入
などが対象となっています。一番大きいのはやはり「投資信託の保有」ですかね。一般の特定口座での保有はもちろん、NISA口座での保有に対してもポイントが付与されます。
また、一部のポイントプログラムは設定しておけば貯めたポイントを使ってSBI証券において投資信託の購入をポイントで行うことができます。また、2023年2月27日からはポイントを使って投資信託の「積立」もできるようになりました。コツコツポイントを貯めてポイントで資産形成していくというまさにポイ活投資的なサービスですね。
設定しないと損
基本的には設定することによるデメリットはありません。SBI証券で株や投資信託などの取引をするのであれば設定をしなければ損なサービスです。口座開設をしたら忘れずに設定をするようにしましょう。
SBI証券のメインポイントサービスの設定と変更・切り替え
設定・変更は簡単にできます。
- SBI証券にログイン
- サービス案内
- ポイントプログラム・お取引優遇
- SBI証券ポイントサービス
- メインポイントの設定
と進んでいただくとメインポイントサービスの設定画面に行けます。こちらでSBI証券で貯める/使うポイントの設定や変更が可能です。
ちなみに、ポイントの計算は「月末」までに行われ、10日0時がポイント設定の〆切となり、11日夕方(JALマイルは14~17日)に付与されます。
そのため、受け取るポイントを変更したいときは10日0時までに変更をすれば間に合います。
クレジットカードの積立投資によるポイント還元とは別
たとえばSBI証券ではクレジットカードを使った積立投資ができます。三井住友カードであればクレカ積立でVポイントが貯まります。ただ、このクレカ積立と今回紹介する「メインポイントサービス」は別物となっております。
SBI証券のポイントプログラムは「メインポイントサービス」+「クレジットカード積立によるポイント還元」の2つが別々に存在するわけです。
仲介口座の場合はメインポイントサービスを変更できない
ちなみにメインポイントを設定ができるのはSBI証券の通常の口座のみです。特定の仲介口座の場合、メインポイントはそれぞれの仲介口座専用のポイントプログラムとなります。
- 東急カード仲介口座(TOKYUカード)
- 高島屋ファイナンシャル・パートナーズ仲介口座(タカシマヤカード)
- SBI新生銀行仲介口座(新生アプラスカード など)
- UCS仲介口座(UCSのクレジットカード)
- JFRカード仲介口座(大丸松坂屋カード など)
たとえば上記のような口座です。例えば、東急カード仲介口座の場合はTOKYU POINTが貯まるようになります。逆にこれらのポイントを貯めたい、使いたいという場合はSBI証券の口座を仲介口座に切り替えをする必要があります。
なお、Vポイントは2023年2月26日までは仲介口座のポイント設定でしたが2023年2月27日~はSBI証券のメインポイントとして設定できるように昇格(?)しました。おそらくOliveのリリースに絡めたものでしょうね。メインポイントになったことで変更や設定がやりやすくなりました。
また、各仲介口座はSBI証券の利用で貯まるポイントだけでなく「クレカ積立」についてもそれぞれの仲介口座専用のクレカでしか積立ができなくなります。三井住友カードでクレカ積立している人は変更が必要になります。
SBI証券でのポイントサービスごとにたまるポイント使えるポイント、特典
設定可能な各ポイントごとの特徴をまとめました。大きな差はほとんどないですね。
証券会社 | Tポイント | Vポイント | Ponta | dポイント | JALマイル |
---|---|---|---|---|---|
国内株手数料マイレージ | 手数料の1.1%相当 | 手数料の0.55% | |||
国内株式入庫 | 1回100P ※月間上限500P |
1回50マイル ※月間上限250マイル |
|||
投信マイレージ | 最大0.2%相当 ※低コストファンドは低率が適用 |
最大0.1% ※左記0.5倍 |
|||
SBIラップ | 残高の0.1~0.2%相当 | 残高の0.05~0.1%相当 | |||
金銀プラチナ | 手数料の1%相当 | 手数料の0.5%相当 | |||
ポイント利用 | 〇 | 〇 | 〇 | × | × |
その他 | Vポイントアッププログラム |
JALマイルに関しては多くのポイントプログラムである扱いと同じように2P=1JALマイルくらいの扱いになっているので、貯まるポイントが他と比べて半分くらいになっているといったくらいでしょうか。
ポイント利用はSBI証券での投資信託の買付にポイント(マイル)が使えるかどうか?という点ですが、dポイントとJALマイルは対応していません。
その他のところで挙げているので大きな特徴としてはVポイントの「Vポイントアッププログラム」でしょうか。こちらはVポイントだけの特典といえます(後述します)。
個人的にSBI証券で設定するメインポイントとしてのお勧めは「Vポイント」か「Tポイント」です。今後を考えたらVポイントの方が強いかもですね。
VポイントだとVポイントアッププログラム特典で特定店舗のポイント還元率アップ
これまでは三井住友カードか三井住友銀行の仲介口座でしか設定できませんでしたが、現在はメインポイントとして設定可能です。最大の特徴は「Vポイントアッププログラム」という特典が付くことです。
これは以下の対象店舗で三井住友カード(あるいはOliveフレキシブルペイ)を利用してお買い物、決済するときに最大+5%のポイント還元が特典付与されるというプログラムです。
<対象店舗>
- セイコーマート
- セブン‐イレブン
- ポプラ
- ローソン
- マクドナルド
- サイゼリヤ
- ガスト
- バーミヤン
- しゃぶ葉
- ジョナサン
- 夢庵
- その他すかいらーくグループ飲食店
- すき家
- はま寿司
- ココス
- ドトールコーヒーショップ
- エクセルシオールカフェ
- かっぱ寿司
たとえば三井住友カードNLの場合、上記のお店でタッチ決済をすると5%還元です。さらに、ここに「家族ポイント」という親族が保有する三井住友カードの枚数に応じて最大+5%が乗っかります。
👆に「Vポイントアッププログラム」がさらに上乗せされ最大15%還元となります。コンビニやマックがいつでも15%還元ってすごいですよね……。
<SBI証券の取引で最大+2%>
Vポイントアッププログラム自体は以下のような形で段階的にポイントアップしますが、SBI証券の条件が多く、SBI証券だけで最大+2%UPできます。
- Oliveアカウントの選べる特典:+1%(選べる特典)
- Oliveアカウントのご契約&アプリログイン:+1%
- Oliveアカウントのご契約&住宅ローンのご契約:+1%
- SBI証券の利用で最大2%
- 当月に投信の買い付けが1回以上:+0.5%
- 当月に国内株式、米国株売買が1回以上:+0.5%
- 月末のNISA残高が30万円以上:+1%
・当月投信買い付け1回で+0.5%
SBI証券でクレカ積立(クレジットカードを使った投資信託の積立投資)をしているなら自動的に達成できそうです。
・当月に国内株または米国株売買が1回以上で+0.5%
取引1回です。ちなみに国内株はアクティブプランなら1日100万円以下の取引なら手数料無料。0.5%のアップのために売買するまでもないかもしれませんが、ビート・ホールディングス・リミテッド(9399)は1株単位で売買可能な株式で単価も低いので即売りしたときのコストは1円、2円くらいでしょう。還元で狙うのはアリですね。
・月末のNISA残高が30万円以上で+1%
これはSBI証券でNISAをやっているなら余裕でしょうね。ただし、この特典は期限付き特典です。
上記のお店でのお買い物が多いというのであれば、SBI証券のポイントプログラムはVポイントにしておいて問題ないと思います。
Tポイントも強い、こちらはウェル活などでポイント増量が可能
Vポイント以外であればTポイントが個人的にはお勧めです。Tポイントであればポイントを50%増量で使える「ウエル活」でもポイントを利用できます。
また、Tポイントなら「JQセゾン」があれば他の様々なポイントにも交換が可能なルートがありますので、たとえばdポイント交換で15%増量!のようなキャンペーンがあるときは「Tポイント→JRキューポ→Gポイント→リクルート→dポイント」のようなルートでポイント増量交換も可能です。
参考:2023年dポイント増量キャンペーン
Pontaやdポイント、JALマイルはそういった意味での汎用性はやや劣ります。
というかTポイントからなら他のすべてのポイントに交換可能です。使い勝手の良いポイントになりますので、VポイントにしないならSBI証券のメインポイントはTポイントがお勧めです。
PontaポイントはTポイントからも交換できるけどauPAYマーケット利用やJALマイル交換が魅力
また、Pontaポイントも魅力的な交換ルートがあります。
- auPAYマーケット限定ポイント最大50%増量
- ローソンのポン活(お試し引換券)
この二つですね。どちらもPontaポイントの価値を引き上げてくれるポイント活用法なので、これらを活用したい人は直接Pontaでも良いかと思います。
また、JALマイルをためている人もSBI証券でJALマイルを直接貯めるよりはPonta経由でJALマイルに交換をする方が「有効期限がその分長くなる」「Ponta→JALマイルの増量キャンペーンが使える」というメリットがあります。
dポイントやJALマイルは現状では魅力が薄い
残りのdポイントやJALマイルについては現状ではメインポイントサービスとして選択をするメリットは小さいです。
dポイントは「ポイント交換増量キャンペーン」が現在実施されているように他社ポイントから交換する方が強いです。
また、JALマイルについても前述のPontaからの交換の方がお得だと思いますので直接JALマイルにするメリットは薄いですね。
以上、SBI証券のメインポイントサービスについて紹介しました。そんな大量にポイントが貯まっていくというわけではありませんが、SBI証券の利用頻度が多い方、あるいは投資信託などの資産額が大きい人はそこそこボリューム感のあるポイントを貯めることもできるかと思います。
また、Vポイントアッププログラム(SBI証券Vポイントサービス)は設定さえしておけば、対象店舗でのお買い物がお得になりますのでSBI証券ではクレカ積立くらいしかしていないという人はVポイントを貯める設定にしておくと良いかと思います。