
楽天RSS II(マーケットスピード II RSS)は、楽天証券のマーケットスピード IIとExcelを連携し、株価やチャート情報、保有株、注文・約定情報などをExcel上で扱える機能です。
以前はマーケットスピード旧版の楽天RSSを使っていましたが、関数の書き換えが必要だったこともあり、しばらく旧版を使い続けていました。その後、マーケットスピード II版に移行してみると、セル参照を使えるようになった点がかなり大きいと感じました。
私は自動注文よりも情報収集・保有銘柄管理の目的で使っています。日本株のリアルタイム株価や保有銘柄の損益をExcelで管理したい人には、Googleスプレッドシートより楽天RSS IIの方が向いている場面があります。
- 楽天RSS IIは、マーケットスピード IIの情報取得・注文機能をExcelから使える機能です。
- 利用には楽天証券口座、マーケットスピード II、Microsoft Excel、RSSアドイン登録が必要です。
- 旧楽天RSSからの移行では、公式の関数置換ツールを使えます。
- セル参照を使えるため、保有銘柄リストや監視銘柄リストの管理がかなり楽になります。
- 自動注文も可能ですが、取引暗証番号の設定や流量制限があり、情報収集目的から始める方が安全です。
- Googleスプレッドシートで日本株を扱う場合は、米国株ほど簡単には使えません。日本株の深い情報は楽天RSS IIが有利です。
- 楽天RSS IIとは
- 旧楽天RSSとの違い
- 楽天RSS IIの利用に必要なもの
- アドイン登録の流れ
- 接続するときの流れ
- 楽天RSS IIで何に使えるか
- 自動注文はできるが、情報収集目的から始める
- Googleスプレッドシートとの違い
- まとめ
楽天RSS IIとは
楽天RSS IIは、マーケットスピード IIの投資情報取得機能や注文機能を、Excelから利用するための仕組みです。楽天証券の公式ヘルプでは、特殊なRSS関数を使って、取得した情報をExcel上で自由に編集できると案内されています。
利用できる機能は大きく分けると、投資情報の取得、チャート情報の取得、注文・約定情報の取得、注文機能です。国内株、先物OP、指標、為替レートなどのリアルタイム市況情報や、保有株・余力情報などをExcelに取り込めます。
つまり、単に株価を表示するだけでなく、自分用のモニターツールや保有銘柄管理表を作れるのが楽天RSS IIの強みです。
旧楽天RSSとの違い
マーケットスピード旧版でも楽天RSSは使えます。ただ、マーケットスピード II RSSは、Excelでの使い勝手がかなり良くなっています。
- マーケットスピード IIの情報取得機能や注文機能をExcelから使える
- RSS関数で株価やチャート情報を取得できる
- セル参照を使いやすく、銘柄リストの一括更新がしやすい
- 旧楽天RSSファイル向けに、公式の関数置換ツールが用意されている
- 自動注文も可能だが、設定とリスク管理が必要
実際に使っていて一番便利だと感じたのはセル参照です。旧タイプはセル参照まわりが扱いにくく、銘柄コードを一括で入れ替えるにはマクロを組み合わせたくなる場面がありました。楽天RSS IIなら、Excelの表として銘柄リストを作り、そこを参照して情報を取る運用にしやすいです。
公式ヘルプでは、マーケットスピードRSSファイルからマーケットスピード II RSS対応ファイルを作る関数置換ツールが案内されています。ただし、一部の旧RSS関数はRSS IIに対応していないため、置換後のファイルは必ず確認しましょう。
楽天RSS IIの利用に必要なもの
楽天RSS IIを使うには、次の準備が必要です。
| 必要なもの | 内容 | 注意点 |
|---|---|---|
| 楽天証券口座 | マーケットスピード IIの利用に必要 | 未開設なら先に口座開設 |
| マーケットスピード II | 楽天証券のPC向け取引ツール | ログインが前提 |
| Microsoft Excel | RSS関数を使うために必要 | 32bit/64bitで登録ファイルが違う |
| RSSアドイン | xllファイルとxlamファイルを登録 | 公式ヘルプ通りに2種類登録 |
クラウド上のGoogleスプレッドシートだけで完結するツールではありません。Windows PC、マーケットスピード II、Excelを使う前提で考えましょう。
アドイン登録の流れ
細かい画面は公式ヘルプが一番確実ですが、流れとしては次の通りです。
- Excelを開き、「ファイル」から「アカウント」を選ぶ
- 「Excelのバージョン情報」で32bit版か64bit版か確認する
- Excelの「オプション」から「アドイン」を開く
- 「Excelアドイン」の設定画面で「参照」を選ぶ
- MarketSpeed2のRSSフォルダからxllファイルを登録する
- 同じフォルダからMarketSpeed2_RSS_VBA.xlamも登録する
- Excelに「マーケットスピード II」タブが表示されるか確認する
公式ヘルプでは、アドインファイルの場所として次のフォルダが案内されています。
C:\ユーザー\user\AppData\Local\MarketSpeed2\Bin\rss
登録するファイルは、Excelのbit数に合うxllファイルと、VBA関数用のxlamファイルです。
- MarketSpeed2_RSS_32bit.xll、またはMarketSpeed2_RSS_64bit.xll
- MarketSpeed2_RSS_VBA.xlam
AppDataフォルダが見えない場合は、エクスプローラーで隠しファイルを表示する必要があります。ここは元記事の説明どおり、つまずきやすいポイントです。
接続するときの流れ
楽天RSS IIは、アドインを登録しただけでは使えません。マーケットスピード IIにログインした状態で使います。
公式ヘルプでは、マーケットスピード IIが起動している状態でRSS関数を利用したファイルを開くと、サーバーに自動接続され、投資情報などの更新が始まると案内されています。Excelだけを起動した状態ではRSSは使用可能になりません。
- マーケットスピード IIにログインする
- 楽天RSS IIの関数を使ったExcelファイルを開く
- 自動接続、または「接続」ボタンで接続する
- 終了するときは「接続中」アイコンを押して未接続に切り替える
初回設定時や挙動がおかしいときは、Excelとマーケットスピード IIをいったん閉じ、マーケットスピード IIへログインしてからExcelファイルを開く流れにすると切り分けしやすいです。
楽天RSS IIで何に使えるか
私の場合は、楽天RSS IIを主に情報収集と保有銘柄管理に使います。自動注文もできますが、最初から注文まで組み込むより、まずはデータ取得と管理表作成から始める方が安全です。
- 保有銘柄の損益管理表を作る
- 監視銘柄の株価、前日比、出来高などを一覧化する
- イベント銘柄や優待銘柄をウォッチする
- リアルタイム株価を使って自分用の指標を計算する
- 四本値やテクニカル指標をExcel側で加工する
以前は特定の証券会社のキャンペーン銘柄をウォッチする用途でも使っていましたが、今ならより汎用的に「イベント銘柄・監視銘柄のウォッチ」と考える方が自然です。
自動注文はできるが、情報収集目的から始める
楽天RSS IIでは注文機能も利用できます。公式ヘルプでは、国内株の現物、信用新規、信用返済、訂正、取消注文、先物OPの注文などが案内されています。
ただし、注文機能を使うには、マーケットスピード II側で「マーケットスピード II RSSの注文機能を利用する」にチェックを入れ、取引暗証番号を設定する必要があります。また、注文機能には流量制限があり、通常は1分間80件、超割コース大口優遇では1分間150件と案内されています。
Excel上の数式ミスや参照ミスが注文につながると怖いので、少なくとも最初は情報取得だけで運用し、注文機能は十分に検証してから使う方がよいです。私も、楽天RSS IIは基本的に情報収集目的で使うのが安心だと考えています。
Googleスプレッドシートとの違い
株価管理だけなら、Googleスプレッドシートを使いたい人も多いと思います。米国株であればGOOGLEFINANCE関数で比較的簡単に扱える場面があります。
一方で、Googleスプレッドシートで日本株を扱う場合は、米国株ほど簡単には使えません。日本株のリアルタイム性、取得できる項目、安定性、注文・約定情報との連携まで考えると、楽天RSS IIの方が向いている場面があります。
ブラウザだけで簡単に管理したいならGoogleスプレッドシート、Excelで日本株データを深く扱いたいなら楽天RSS II、という使い分けがわかりやすいです。
まとめ
楽天RSS IIは、マーケットスピード IIとExcelを使って、日本株データを本格的に管理したい人向けのツールです。初期設定は少し面倒ですが、一度つながれば、自分の保有銘柄管理表や監視銘柄リストをかなり作り込みやすくなります。
旧楽天RSSから移行する場合は、公式の関数置換ツールを試しつつ、置換できない関数がないか確認しましょう。新規で始めるなら、まずはアドイン登録、接続、簡単な株価取得までを確認し、注文機能は後回しにするのがおすすめです。
日本株をExcelで扱いたい人にとって、楽天RSS IIは今もかなり実用的です。楽天証券口座を持っているなら、情報収集ツールとして試す価値はあります。