お買い物時の「割引」と「還元」と「増量」の違い

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著者:しょうこちゃん

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普段のお買い物やポイ活する時に知っておきたいのが「割引(値引)」「還元」「増量」という3つのプロモーションの違いです。たとえば、20%OFF、20%還元、20%増量の違いということになります。

これを理解していないと各種キャンペーンが行われる時に、どのキャンペーンを利用するのがお得なのかを理解しづらくなります。

とはいえ、同じ基準で比較しないと思ったよりも利益を出せないというケースも多々あります。

あるお店でPontaポイントが15%還元されるキャンペーンをやっています。ところがあなたは25%増量されたそのお店で使えるプレミアム商品券をもっています。
どちらでお買い物をするのがオトクでしょうか?

なお、あなたはauPAYマーケットでふるさと納税をする予定があるものとし、プレミアム商品券の有効期限はないものとする。

回答を誘導しすぎな気もしますが(;'∀')
解説はのちほど。

ポイ活の基礎知識として割引、ポイント還元、ポイント増量の違いを抑えておきましょう。

値引きと増量だと圧倒的に「値引き」が強い

まず、知っておくべきことは値引きと増量だと値引きが圧倒的に強いということです。これは把握しておきましょう。

経済振興策などで実施されるプレミアム商品券(5000円で6000円分の商品券)やデパート(百貨店)の友の会(10000円積立で12000円の商品券)なども同じことです。こちらも「増量」という概念になります。

この他、小さな話では同じ500円のお惣菜が通常100gなのに50%増量の150g分提供といものもそうですね。同じ増量です。

この増量キャンペーンを、いわゆる還元(や値引き)と同一視している方もいらっしゃるようですが、実は違います。

なぜなら、1000円を50%の商品券が買えるというようなケースはこれは言い換えると、1500円分のお買い物を1000円でできたということになります。

つまり、これは1500円分のお買い物を500円値引きで行ったものと同じと捉えるべきです。増量キャンペーンを「値引き」と合わせようとすると以下のような計算になります。

=1-(増量前ポイント÷増量後ポイント)×100(%)

たとえば、50%増量というお話は1-(1/1.5)=1-0.6666≒0.33(33%)と計算できるわけですね。随分と小さく見えてしまいますね。

地域振興系で多いプレミアム商品券20%増量の商品券の場合は1-(1/1.2)=16.67(%)となります。マイナンバーカードでもらえるマイナポイント増量(25)は1-(1/1.25)=20(%)割引と同じということになります。

増量分が大きくなるほど値引率に直したときの差が大きくなりますね。

増量分 値引率換算
5%増量 4.76%割引
10%増量 9.09%割引
15%増量 13.04%割引
30%増量 23.08%割引
50%増量 33.33%割引
100%増量 50.00%割引

特に見た目のレートが大きな商品券などを購入するときは注意しましょう。

 

値引きとポイント還元の比較は難しい

続いて、値引きとポイント還元の比較になります。

1000円の商品を10%OFFで買うのは10%のポイント還元で買うのかの違いということになりますね。このどちらが強いのかは「ポイントによって違う」という身も蓋もない結論になってしまいます。

使い道が商品代金充当しかないポイントなら値引きが有利

まず、よくあるお店限定のポイントというケースで紹介します。ショップポイント的なやつですね。こうしたポイントの場合は多くのケースで「値引き」の方が有利です。理由は以下の3点です。

  1. 割引は即時還元、ポイントは次回使用時に還元と時間的な差がある
  2. そのお店に行かなくなったら最後のポイント付与が無駄になる。
  3. ポイント利用分にはポイントが付かないことが多いので還元率が下がる
割引は即時還元、ポイントは次回使用時に還元と時間的な差がある

10%オフという場合、その時点で支払金額が10%少なくなりますので還元は即時です。一方で10%還元の場合、支払い時は満額を負担した上で、その10%分の還元は次回以降の利用時に還元されることになります。

つまり還元効果が生じるのが割引よりも後ズレすることになります。経済的には現在のお金と将来のお金は将来のお金の方を割引いて考える必要があります(現在価値)。その割引分だけ将来の還元の方が価値は小さくなります。

そのお店に行かなくなったら最後のポイント付与が無駄になる。

また、ポイントは原則として次回のお買い物で使う必要があります。綺麗に使いきる手段がない場合、そのポイントを捨てることになってしまいます。特に店舗限定のポイントはこの点は大きなデメリットと言えますね。

ポイント利用分にはポイントが付かないことが多いので還元率が下がる

多くのポイントプログラムではポイントを利用したお買い物分にはポイントは尽きません。常時10%OFFのお店と常時10%還元のお店でのお買い物だと、2回目以降のお買い物でポイント利用分にポイントが付かないことでトータルの還元率が悪くなります。

10%ポイント還元のお店で毎回1000円のお買い物をするとして計算してみましょう。なお、ポイント還元店では2回目以降は貯まっているポイントは全消費するとします。

1000円(100P発生)
900円(100P使用、90P発生)
910円(90P使用、91P発生)
909円(91P使用、90P発生)
910円(90P使用、91P発生)

こんな感じになります。2回目に限っては10%OFFと同額になりますが、ポイントを使用したことによりポイント還元が小さくなり、3回目以降の還元額が小さくなることが分かります。

この買い物をずーっと続けていくと10%ポイント還元の場合、最終的な割引率(値引率)にすると9.1%近くに低下していきます。原則として同率で値引とポイント還元があれば値引きを選択するのがおすすめです。

なお、割引率とポイント還元率の差はレートが大きくなるほど差が大きくなります。逆に率が小さい場合はほぼ同じとなります。

  • 1%ポイント還元≒0.99%値引き
  • 3%ポイント還元≒2.92%値引き
  • 7%ポイント還元≒6.58%値引き
  • 10%ポイント還元≒9.17%値引き
  • 20%ポイント還元≒16.94%値引き
  • 30%ポイント還元≒23.61%値引き
  • 50%ポイント還元≒34.44%値引き

※同じ買い物を10回継続した場合

なお、こちらの計算は「ポイント利用時にはポイントが還元されないケースです。

使い道が豊富な共通ポイントならポイント還元が上のケースもある

続いて、ポイントが現金化できるケースやポイント付与でもポイントされるもの。あるいはポイントの利用先が豊富なケースでは必ずしも値引き>ポイント還元とはなりません。

現金化可能なケース、ポイント利用時もポイントが付与されるケースは値引き=ポイント還元

楽天ポイントのようにポイント利用分に対してもポイントが付与されるケースだと以下のようになり、ポイント還元率=値引き率となります。

  1. 1000円(100P発生)
  2. 900円(100P使用、100P発生)
  3. 900円(100P使用、100P発生)
  4. 900円(100P使用、100P発生)
  5. 900円(100P使用、100P発生)

同様に、貯めたポイントを現金化できるようなケースも同様ですね。

貯めたポイントを他に交換できるケースでは価値増量が図れるケースも

また、獲得したポイントをポイント交換などによって「増量」できるケースがあれば話は別です。

ポイ活などをしている人はこちらの方がなじみ深いかもしれません。ポイント交換増量は、前述した値引きかポイント還元か?という議論においてポイント還元の重要性を高めることができます。

dp-invest.hateblo.jp

上記記事でも紹介していますが、ポイント交換は上手く利用すればポイントの価値を大きく高めることができます。

  • Tポイント→ウエル活(ウエルシア薬局お客様感謝デー)
  • Pontaポイント→auPAYマーケット限定ポイント50%増量交換
  • nanacoポイント→スカイコイン50%増量

などがポイ活界隈ではかなり重要視されていますね。こうしたポイントの増量ができる場はもともとのポイント還元率に増量分のレートを加味して評価してあげることができます。

で、冒頭の問題。

あるお店でPontaポイントが15%還元されるキャンペーンをやっています。ところがあなたは25%増量されたそのお店で使えるプレミアム商品券をもっています。
どちらでお買い物をするのがオトクでしょうか?

なお、あなたはauPAYマーケットでふるさと納税をする予定があるものとし、プレミアム商品券の有効期限はないものとする。

この場合、あなたはauPAYマーケットふるさと納税でお金を使う予定があるのでPontaポイントはペイマ限定ポイントに50%増量で交換するニーズがあります。

とすれば、Pontaポイントが15%還元という場合、この15%分のポイントは50%増量が可能です。15%還元したポイントを50%増量できるわけですので15%還元なら1.5倍(50%増)の22.5%のポイント還元と同じということになります。

そして持っている25%増量されたプレミアム商品券は値引率に換算すると20%値引(=還元)と同額になります。

22.5%>20%となるわけで、このお店ではPontaポイントキャンペーンを利用するほうがお得ということになります。このように明らかに増量の使い道があるケース、期待できるケースではポイント還元の価値は増量分の%をかけてあげることができるわけです。

(追記)
本来だとauPAYマーケットふるさと納税利用した場合、そのポイント利用後の決済のポイント還元ついても考える必要がありますが、今回の例では購入するお店とは別の場所で使うケースなので単発で計算しました。このポイント利用で得られる還元も含めて考えていくと少し答えは変わる可能性ががありますが、複雑になりすぎるのでこのような回答になりました。

そこまで考えてプレミアム商品券の方が還元率が高い!という結論になった方も正解です('◇')ゞ

 

ポイント還元やポイント増量は複雑。特に大きめの還元キャンペーン時は精査しよう

まとめです。

値引き、ポイント還元、ポイント増量はそれぞれが関係しあうため、どれが一概にお得なのかは分かりにくいです。本記事の内容をまとめると以下のようになります。

  • 値引率(割引率)と増量率が同じなら値引きを選ぶべき
  • 値引きとポイント還元の比較はそのポイントの特性で使い分けよう
  • 率(%)が大きなものほど差が出やすいので注意深くなろう

という3点ですかね。

この辺りの知識を身に着けて、お得なポイントライフを送りましょう。