ドコモの提供している新料金プラン(ギガホ、ギガライト)。新規契約の場合はこちらにになるのですが、旧プランで契約をしている人は、現在のプランのままでいることもできますし、新プランに移行することもできます。
全体的に新プランの方が料金は安いので、「しっかり料金シミュレーション」などを利用して安くなるかどうかをチェックしましょう。
ただ、そんな中で移行する、しないの判断が難しいのは「シェアパック」を利用している人たちです。
このシェアパックを組んでいる方は、家族数名がパケットをシェアするプランに入っているはずです。この時、旧プランのシェアパックから新プランのギガホ/ギガライトに移行するのは複雑な仕様になっています。
特に、既存のプランからギガホ・ギガライトに移行しようと考える方は、月々サポートが終了するタイミングを一つの目安にしているかと思います。
現在、シェアパックを利用している人の月々サポートが切れるタイミングがほぼ同じであれば問題ないのですが、バラバラになっていることも多いかと思います。
そういう場合は、このシェアパックから抜ける、あるいは解体する際に注意しないと無駄なコストが発生する可能性もあります。
そんな注意事項やシェアパックからギガホ・ギガライトに移行するときのポイントをまとめていきます。
シェアパックから抜けるときの注意点
シェアパックは基本的に費用の大部分を親回線(代表回線)が負担をすることで子回線は非常に低コストで回線を維持できるというのがポイントとなっていました。
このシェアパックを組んでいる人がシェアパックから抜ける、新プランに移行する場合には以下のような問題があります。
- 月々サポート、docomo with、端末購入サポートなどの割引サービスは適用終了
- タブレット・データ通信端末>音声回線だとコスト高になりやすい
- 子回線のユーザー一人だけ抜けると総コストが高くなる可能性がある
- 親回線が解約するとシェアパックが解体され個別契約となる
というものです。
特に子回線数がメチャクチャ多い人にとっては、ギガホ・ギガライトへの移行はコスト高になる可能性があります。
一方で3~5回線程度であればシェアパックよりもギガホ・ギガライトに移行するほうが安くなる可能性はあります。
月々サポート、docomo with、端末購入サポートなどの割引サービスは適用終了
現在のプランから、ギガホ・ギガライトへと移行する場合、現行プランで利用できている割引は適用終了となります。
ギガホ・ギガライトがスタートしたのは2019年6月~です。これ以前に端末を買い替えた方は最長2年程度は新プランへの移行は実質的に損です。
さらに、端末購入サポートで購入している場合、規定期間以内だと解除料が発生するので注意が必要です。
また、ずーっと1500円割引があるdocomo withが使えなくなりますので、こちらのプランで契約している方は、新プランへの移行は慎重になる必要があります。
タブレット・データ通信端末数>音声回線数だとコスト高になることも
旧プランのシェアパックだと、データ通信用の端末(タブレット、モバイルWi-Fiルーターなど)はシェアパック内のデータを利用することができました(データプラン)。
端末が増えても、月額2500円(タブレット)、月額1700円(モバイルルーター)で回線維持ができました。
一方の新プランの場合、ギガホ・ギガライト回線に紐づける「データプラス」という契約になります。このデータプラスの料金は1,000円となります。旧プランののデータプランよりもお安くなります(ただ、端末の購入サポート等はナシ)。
また、このデータプラスは音声回線1つにつき1つまでとなっています。データ端末の方が音声回線よりも多い場合、データプラスは利用できず、その端末は新たに「ギガホまたはギガライト」の契約を結ぶ必要があり、端末維持費が高額になります。
子回線のユーザー一人だけ抜けると総コストが高くなる可能性がある
シェアパックは前述の通り、費用負担を親回線がまとめることで、子回線の回線維持費を大幅に安くすることができます。
そのシェアパックの恩恵を受けている状態で、うっかりと子回線がギガホやギガライトといった新プランに移行すると負担が大幅に上昇します。
<シェアパックの子回線維持費>
- シェアパックオプション:500円
- SPモード利用量(ネット接続料):300円
- シンプルプラン:980円
- 合計:1780円
これが基本になります。これに月々サポートやdocomo withなどの割引きが効きます。
たとえばdocomo withなどを利用している場合、ここから1500円値引きとなりますので、最小維持費は280円です。
これに対して新プランだと、ギガライト(1GB)未満で1,980円~のコストがかかります(3回線以上がドコモの場合)。
この金額はデータ通信量1GB以下の場合なので、通信量が大きいとギガライトの料金も高くなるので、子回線単独で移行するとコスト高になる可能性があります。
親回線が解約するとシェアパックが解体され個別契約となる
また、親回線となっているユーザーが解約(プラン変更)をするとシェアパック全体が解体されてしまい、全員が個別プランとなります。
利用状況によって大きく変わりはするものの、利用状況によっては全体料金が大きく値上がりする可能性がります。
全体で新プランに移行するのではなく、親回線だけがシェアパックを抜ける場合、代表回線を別の回線に移すこともできますので、状況に応じて判断してください。
なお、旧プランの新規申し込みはできませんが、旧プラン内でのプラン変更は可能です。
シェアパックの上手な解体方法(新プランへの移行方法)
こんな感じで、ドコモの旧プランから新プランへの変更は考慮すべきところがたくさんあります。
多くの方は端末の購入サポートが切れた段階で新プランへの移行を考えると思います。ただ、単純に一台だけを考えるよりも、回線全体の事を考える必要があります。
今すぐ移行してもよいという人は、月々サポート等の割引サービスがすでに終了している方たち。ということになり、割引期間が残っている人は慎重にならざるを得ないという状況です。
- 抜けるなら可能な限り全員で同時に抜ける
- 月々サポートの残存期間などを考え総額で移行後のコストを考える
というのが重要になります。
従来のシェアパックの大きなメリットは多数の回線を持っている人が有利でした。一方で新プランのギガホ・ギガライトの場合、そうした多回線を持つメリットが小さいです。
もしも、あまりデータ通信しない端末があるのであれば解約したり、ドコモではなくMVNO(格安SIM)への移行するほうがお得なケースもあると思います。