トラノコの評判とメリット、デメリット ポイントやANAマイルでポイント投資が可能だが定額手数料が高すぎる

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著者:しょうこちゃん

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トラノコという資産運用サービスがあります。トラノコは毎日のクレジットカードなどでのお買い物の“おつり相当額”を投資に回すことができるという投資アプリです。

最近ではGポイントやANAマイルなどとも提携しており、これらのポイントやマイルを使って投資をすることもできるようになっています。そういった意味で広義のポイント投資サービスになります。

個人的に仕組みとしてはユニークで面白いとは思いますが、定額手数料の存在が非常に厄介かつ最大のデメリットです。おつり投資という小額投資が前提なのに、少額の資産運用には全く向いていないという仕様が残念すぎます。

この記事を最初に書いたのが2019年で現在は2024年ですが、仕組みは大きく変わっておらず、個人的にはあんまりおすすめしません。

そんなトラノコのサービスの評判や強み、弱みなどを見ていきたいと思います。

>>トラノコ公式サイト

トラノコの「おつり投資」の基本的なしくみ

トラノコテック社が提供する投資アプリサービスです。

毎月のおつりを5円から投資

がキャッチコピーとなっています。

トラノコは、マネーフォワードやマネーツリー、zaimといった家計簿アプリと連携させて、日々のお買い物情報を収集、その上で設定額と利用額の差が「おつり」としてカウントされます。

たとえば設定額を100円にしている場合、100円以下の端数が「おつり」となります。

  • 350円 (50円)
  • 370円 (30円)
  • 580円 (20円)
  • 920円 (80円)

上記のようにお買い物をした場合、()が、トラノコにおける「おつり」となります。そして、1か月分の()内のおつりの合計額が、投資額となります。

上記なら180円ですね。

なお、おつり設定額は100円、500円、1000円の設定が可能で、お釣り設定額が大きいほど、おつり投資の積立額も大きくなります。

運用商品は3つの投資信託(トラノコ・ファンド)から選択

投資先は「大トラ」「中トラ」「小トラ」という3つの投資信託から選びます。

それぞれ以下のような資産配分となっており、大トラはハイリスク型、小トラはローリスク型となります。

トラノコファンドの資産配分

トラノコファンドの資産配分

投資対象は投資信託となります。dポイント投資のような「後出し」の運用はできません。

トラノコのメリット、強み

トラノコは気軽に投資を始めることが出来るというのが大きなメリットです。

また、家計簿アプリと連携させることで、家計管理も一緒に始めることができます。

ただし、この点は言い換えると、家計簿アプリに登録をしなければならないということでもあるので、面倒と感じる方も多いかもしれません。

money-lifehack.com

提携ポイントのポイントが貯まる

また、トラノコは、様々な企業と提携したプログラムをやっているというのも魅力ですね。利用でポイントやマイルが貯まります。

  • トラノコ+ドコモ(dポイントプレゼント)
  • トラノコ+nanco(nanacoポイントプレゼント)
  • トラノコ+ANA(ANAマイルプレゼント)

トラノコに口座を開設した後で、アプリでドコモ口座の番号、nanaco番号、ANAマイレージクラブ番号を登録すれば、登録したサービスのポイントがたまるようになっています。

提携サービス 付与条件 付与されるポイント
ドコモ dアカウント連携 投資額にかかわらず毎月50ポイント(dポイント)
nanaco nanaco番号の登録 投資額にかかわらず毎月20ポイント(nanacoポイント)
ANA AMC会員番号登録 投資額にかかわらず毎月5マイル(ANAマイル)

投資額と関係なく、毎月ポイントがもらえるのはうれしいところですね。

また、最初の口座開設を特設サイトから申し込みをすれば以下のポイントが貰えます。

  • ANA(口座申込で700マイル)
  • dポイント(口座開設で3000ポイント)
  • nanacoポイント(口座開設で3000ポイント)

>>トラノコ公式サイト

口座開設の際、上記のページから「お得なトラノコ連携サービス」に飛び、そこから連携するポイントを選択する感じになります。

なお、ポイントの付与は12か月後となります。
後述するように月300円の手数料が発生するので、ポイント目的での口座開設は微妙です。現在はポイントサイト案件(口座開設のみで2,200円)もあるので、そちらの方が良いかと思います。

>>コインカム会員登録
※登録無料。ゲーム系に強いポイントサイトです。ポイ活ゲーム案件をやるならアカウントを作っていて損がないポイントサイトだと思います。

提携ポイントを交換してトラノコで運用可能

トラノコでは様々なポイントを交換してトラノコの運用額に加えることができます。

これらのポイントをトラノコと交換できます。この中ではANAマイルだけが2マイル=1円相当と交換レートが悪いのですが、Gポイントやネットマイル、ポイントタウン、nanacoに関しては等価交換となっています。

ANAマイルの場合は勝ちが大幅に減価してしまうためマイルを使ってを投資する価値はないですが、その他のポイントを貯めていて使う予定がないのであれば投資してみるのもいいかもしれませんね。

特に、ポイントタウンのポイントは比較的貯めやすいので、ポイントを貯めて、投資をするという間接的なポイント投資が可能になります。

>>ポイントタウン公式ホームページはこちら

>>Gポイント公式ホームページはこちら

トラノコとデメリット、問題点

トラノコの大きなデメリット、問題点はコストの内、月額固定費が高すぎるという点にあります。

  • 投資額の0.33%相当(信託報酬)
  • 月額330円の利用料金

投資額の0.33%ってのはいいんです。まぁ、妥当かなって感じです。厳しいのは月額300円の手数料ですね。

300円の固定手数料は運用額が大きくなれば相対的に小さくなりますが、運用額が小さいうちはコスト割合が大きすぎます。

  • 年間1万円:36%
  • 年間10万円:3.6%
  • 年間50万円:0.72%
  • 年間100万円:0.38%

トラノコでの運用金額が50万円、100万円といった金額にまで増えればコスト的な問題は小さくなりますが、「おつり投資」というアプリの仕様上、残高が積みあがるにはそれなりの時間がかかるでしょうから、コストの問題は大きいと思います。

毎月5000円を投資したときの手数料率

たとえば、おつり投資を通じて毎月5000円の積立を行ったとしましょう。初回の3カ月は無料という部分を考慮してかかる合算手数料は以下のようになります。

  積立額 合計額 手数料 信託報酬 合計コスト 合算手数料(年率)
1か月目 5000 5000 0 1 1 0.33%
2か月目 5000 10000 0 3 3 0.33%
3か月目 5000 15000 0 4 4 0.33%
4か月目 5000 20000 300 6 306 18.33%
5か月目 5000 25000 300 7 307 14.73%
6か月目 5000 30000 300 8 308 12.33%
7か月目 5000 35000 300 10 310 10.62%
8か月目 5000 40000 300 11 311 9.33%
9か月目 5000 45000 300 12 312 8.33%
10か月目 5000 50000 300 14 314 7.53%
11か月目 5000 55000 300 15 315 6.88%
12か月目 5000 60000 300 17 317 6.33%
13か月目 5000 65000 300 18 318 5.87%
14か月目 5000 70000 300 19 319 5.47%
15か月目 5000 75000 300 21 321 5.13%
16か月目 5000 80000 300 22 322 4.83%
17か月目 5000 85000 300 23 323 4.57%
18か月目 5000 90000 300 25 325 4.33%
19か月目 5000 95000 300 26 326 4.12%
20か月目 5000 100000 300 28 328 3.93%
21か月目 5000 105000 300 29 329 3.76%
22か月目 5000 110000 300 30 330 3.60%
23か月目 5000 115000 300 32 332 3.46%
24か月目 5000 120000 300 33 333 3.33%
25か月目 5000 125000 300 34 334 3.21%
26か月目 5000 130000 300 36 336 3.10%
27か月目 5000 135000 300 37 337 3.00%
28か月目 5000 140000 300 39 339 2.90%
29か月目 5000 145000 300 40 340 2.81%
30か月目 5000 150000 300 41 341 2.73%
31か月目 5000 155000 300 43 343 2.65%
32か月目 5000 160000 300 44 344 2.58%
33か月目 5000 165000 300 45 345 2.51%
34か月目 5000 170000 300 47 347 2.45%
35か月目 5000 175000 300 48 348 2.39%
36か月目 5000 180000 300 50 350 2.33%

積立開始から3年たっても合算の手数料率は2%を超えており、一般的なロボアド運用サービスの1%よりも高い手数料がかかります。ちなみに手数料率が1%を切るのは109カ月後(9年ちょっと)からです。

そんなに高いコストを払うくらいならWealthNaviとかTHEOとか別の運用サービスを使う方がよっぽど良いのでは……という感想です。

月額の手数料がもう少し安くなれば、評価も変わりそうですが、今のところはやっぱりコスト面が大きなネックとなっている投資サービスです。