また一つ、新しいポイント投資・ポイント運用のサービスがスタートします。
ドコモのdポイントとも相互交換が可能な「Pontaポイント」を使った投資サービスのPontaポイント運用です。特徴的なのは「個別株式」にポイントをつかって疑似投資ができる点ですね。
dポイントとも密接なPontaポイントによる投資、dポイント投資とPontaポイント運用はどちらにメリットがあるでしょうか?なお、サービスの開始は2019年4月9日からとなっています。
(追記)
本サービスは「StockPoint for CONNECT」へと移管されました
結論から言うと、Pontaポイント運用は投資価値なし……
「Pontaポイント運用」は、Pontaポイントを株式銘柄に投資し、運用することができるサービスで、選んだ株式銘柄の株価に応じてポイントの価値が日々変動します。口座開設の必要がなく、Pontaポイントをお持ちのPonta会員の方なら誰でもご利用いただけます。少額の20Pontaポイントから投資・運用でき、運用中の銘柄をいつでも選び直すことができるため、投資初心者の方でも安心してポイント投資・運用をお楽しみいただくことができます。運用したポイントは、20Pontaポイント単位で引き出すことができ、Ponta提携店舗でご利用いただけます。また今後、ポイントを実在企業の株式と交換できるサービスの提供も検討しております。
基本的にはポイントを使って株式投資が疑似体験できるSTOCK POIINTの仕組みをそのまま利用した感じです。
で、利用する価値があるかどうか?ですが、現状はないです……。
Pontaポイント運用がダメな理由
ダメと言い切りましたが、なぜダメなのか?
- 手数料がバカ高い
- 配当金が受け取れない上、配当調整もない
この二つです。というか、Pontaポイント運用はStockPoint社のシステムを利用する形になっているので、問題点というかダメな理由は共通ですね。
手数料がバカ高い
Pontaポイント運用では、Pontaポイントを投資用の「運用ポイント」に交換する必要があります。そして運用したポイントをPontaポイントに戻すときに5%の手数料がかかります。
5%!!
日本株の期待リターン(平均的に期待できる運用益)って4~5%くらいだと考えられていますので、1年分が手数料で持っていかれる計算になります。
悪名高い高コストの投資信託だって、手数料は3%くらいですよ。
また、銘柄ポイントへの運用手数料を予定しておりますが、サービス開始予定の2019年4月9日(火)から2019年5月31日(金)まで無料となります。詳細につきましては決まり次第お知らせします
うーん、5%だけじゃなくて銘柄ポイントへの運用手数料ということで、これだけじゃなくてプラスαの手数料も徴収する予定のようです。怖い……。
配当金が受け取れない上、配当調整もない
この点を確認したときに二度見しました。投資信託の場合、基準価額(運用の時価)には配当金が上乗せされる形になっています。
一方で個別株にはそんな仕組みがないので、Pontaポイント運用はどうするのかな?と疑問に思ったわけですが、まさかのボッシュートです。
運営元のStockPointaには雑なQAがあります。
Q.SPを保有しているだけで、配当金を受け取ることはできますか?
A.SPを保有しているだけでは配当金を受け取ることはできません。
二度見しました。
これどういうことかって言うと、配当金はすべてPontaポイント運用(StockPoint)側に召し上げられてしまうという事と同じことになります。
たとえば、みずほ銀行とかだと配当利回りが3%を超えているわけです。この株をPontaポイントで買った場合、毎年配当がであるたびに3%くらい財産が目減りする計算になります……。
そんなわけで、Pontaポイント運用はお勧めしません
つらつらと理由も書きましたが、冒頭でも書いたように、Pontaポイント運用は今のところおすすめできない感じですね。
個別株でポイント投資ができるってのは面白いですけど、あまりにも利用者のことを考えていない手数料設計とサービス設計です……。