ことら送金とは、銀行間の送金を手軽にする銀行間を横断した送金サービスです。
「ことら送金」という専用アプリがあるわけではなく、ことら送金という仕組みに対応している銀行アプリがあればそのアプリを通じてお金のやり取りをすることができます。
10万円以下の送金が手数料無料でできるのでちょっとしたお金のやり取りに便利です。電話番号やメールアドレスでも送金ができるようになるので、ことら送金ユーザー同士なら電話番号を教えるだけでお金のやり取りもできます。
上手に活用していきましょう。こちらの記事では、ことら送金の活用方法やメリット、デメリット、注意点などを紹介します。
オンライン以外の振込手数料は大幅値上げされる見込み
2023年10月より三菱UFJ銀行は店頭窓口、ATM利用時の手数料を大幅に引き上げる方針です。窓口なら1000円近い手数料になりますので、コストをおさえる送金方法を確実に把握しておきましょう。
- 店頭振込手数料:594円~770円→990円
- ATM(現金):374円~550円→880円
- ATM(カード):209円~330円→275円
- モバイルバンキング:154円~220円(変わらず)
この流れには他行も追随しそうです。モバイルバンキングが使えないとかなり厳しコストを支払うことになりますね。
ことら送金の始め方
まず、ことら送金を利用するにあたっては、現在ご利用中の銀行アプリが「ことら送金」に対応している必要があります。
- ウォレットプラス
- 京銀行アプリ
- こいPay
- J-CoinPay
- どうぎんアプリ
- 西日本シティ銀行アプリ
- はまPay
- BankPay
- Payどん
- 北陸銀行ポータルアプリ
- 三井住友銀行アプリ
- みんなの銀行
- YOKA!Pay(熊本銀行、十八親和銀行、福岡銀行)
これらのアプリが対応しています。同じ銀行でも例えば福岡銀行の場合、ウォレットプラスでもYOKA!Payも利用できますが、ことら送金はアプリ単位で設定をすることになります。
まずはお金を受け取る銀行で登録をする
まずは、ことら送金でお金を受け取る銀行で入金の設定をしておきましょう。各銀行アプリで「設定」などの画面からことらの設定ができるはずです。
たとえば、みんなの銀行であれば
- ログイン
- 右上の人型
- 各種設定
- ことらの設定
- 登録
という流れになります。なお、ことらで連携をすることができるのは銀行に登録している電話番号とメールアドレスになります。どちらか一つの連携もできますし、両方連携することもできます。
なお、電話番号かメールアドレスで送金先を紐づけることになるので、複数の銀行で同じ電話番号、同じメールアドレスを連携することはできません。
ことら送金をするだけなら登録は不要
続いて送金です。送金をするだけなら「ことら送金」に対応している銀行アプリがあれば登録などは不要です。たとえば、みんなの銀行であれば
- ログイン
- 下メニューの銀行マーク
- Wallet
- ことら送金を選択
- 電話番号、メールアドレス、口座番号のいずれかを選択
- 番号を入力
- 送金先名義、送金先銀行が表示されるので間違っていなければ送金をする
これだけです。10万円以下であれば即時送金が可能です。
送金するだけなら相手の「銀行名」「口座番号」でも送金をすることができるので、相手が「ことら」のサービスを利用していない場合であっても送金をすることができます。
つまり、相手の銀行・口座番号がわかれば手数料をかけずに送金できるわけです。これは大きなメリットですね。
ただし、一点大きな問題があり「ことら送金」は相手が法人・個人事業主の場合は無料での送金ができなくなっています。ECサイトなどでの購入代金を払うことには使えないということになりますね……。
ことら送金で実質無料で送金ができるようになる
ことら送金を利用することで、振込手数料が「有料」の銀行であっても10万円以下の送金であれば手数料を掛けずに即時送金をすることができるようになります。ことら送金を利用すれば手数料を掛けずに西日本シティ銀行に送金するってこともできます。
- 友達や家族に小額の送金をする
- 自分の銀行口座間で資金を動かす
といった使い方が想定されます。
私は「みんなの銀行」に資金が残っていましたが振込手数料がかかるのでとりあえず放置していましたが、同行がことら送金に対応したので、福岡銀行に資金を動かしておきました。今後、みんなの銀行でまたキャンペーンをやるときなどがあれば、ことらを利用して手軽にお金を動かすことができますね。
今後対応してくれる銀行が増えると嬉しいですね。
ことら送金に対応していない銀行のために振込手数料無料の銀行も確保しておこう
じゃあ、ことら送金だけあれば十分か?と言われるとそんなことはないですね。
ことら送金は対応銀行であれば手軽に資金移動ができるので大変便利です。一方で相手先がことらに対応している必要がありますし、法人口座などの支払いには使えないというデメリットもあります。
まだまだことら以外で送金をするケースもあるでしょうから、最低でも1行以上は振込手数料が無料の銀行口座を持っておくようにすると便利だしお得です。
個人の方なら確実に振込手数料なんて無駄な費用を支払う必要はありませんので、今回紹介した「ことら送金」はもちろん、振込手数料無料回数のある銀行も活用して金融サービスを上手に活用しましょう。