高島屋NEOBANKが開業しました。住信SBIネット銀行が銀行サービスを他社に提供するNEOBANKサービスの一つです。
NEOBANKは銀行機能を開放することでそれぞれの会社の特色を持たせた銀行機能を提供しているもので、すでにCCC(Tポイント)、ヤマダデンキ、JALなども同様のサービスを展開しています。
今回の高島屋ネオバンクは大手百貨店の高島屋グループと提携をしたものになります。
高島屋ネオバンクの特徴
高島屋ネオバンクのアプリをダウンロードして口座開設をすることで利用できます。扱いとしては住信SBIネット銀行の支店の一つという形(タカシマヤ支店:209)になりますが同支店を利用する場合は高島屋ネオバンクアプリが必須となります。
住信SBIネット銀行や他のネオバンク(T NEOBANK、ヤマダNEOBANKなど)を利用している人も併用してい口座開設、利用が可能です。
銀行サービスはアプリ完結、キャッシュカードなし
バンキングサービスは全て専用アプリで行うことができます。キャッシュカードは発行されず、入出金はスマホアプリ&コンビニATMを利用してアプリでやり取りします。
最近はアプリでATM出金できるサービスが増えてきましたね。セブン銀行やローソン銀行の画面で「アプリ取引」をタップしてアプリでQRコードを読み取って取引を進めていけます。
デビット機能もあり、ApplePayやGooglePayに登録することでタッチ決済ができます。
私はもう慣れました。
※一応1,100円の発行手数料を支払えばリアルカードの発行もできるようですが、やらないほうがいいと思います。
預金金利は一般的水準、ATM手数料、振込手数料は月5回まで無料
- 普通預金金利:0.001%
- ATM手数料:110円(税込)※月5回までは無料
- 振込手数料:77円(税込)※月5回までは無料
ATM手数料は入金も1回としてカウントされる点に注意です。無料回数は本家のように利用条件によって増えるということはなく、固定。
この辺りは他のNEOBANKと同じですね。自動送金の設定もできるので、私も実践している「給与振込をベースとした自動振り込みでの銀行ポイ活」に組み込むことができますね。
高島屋のデパート友の会の機能が銀行アプリに内包 スゴ積み
高島屋ネオバンクの大きな特徴は、百貨店友の会(デパート友の会)の機能がアプリに組み込まれている点でしょうか。
百貨店友の会(デパート友の会)はご存知の方も多いかと思いますが、毎月一定額を積立することで1年後にデパートで使える商品券をプレミアム付き(ボーナス付)で還元されるというものです。
高島屋ネオバンクのスゴ積み
銀行アプリ内から申し込み可能
- 毎月10,000円コース(満期13万円)
- 毎月30,000円コース(満期39万円)
- 毎月50,000円コース(満期65万円)
- 毎月100,000円コース(満期130万円)
上記の積立をすると、満期時(1年後)に毎月の積立金と同額の1か月分がボーナスとして還元されます。1万円コースなら年1万円で13万円もらえるというイメージです。
表面だと8.7%増。ただし、毎月の積立になりますので、初月は12カ月運用ですが、2か月目は11カ月運用……というように運用期間が短くなるため、資金固定されるのは実質6.5カ月になるため、利回りは15.38%となります。
※年間500円の管理費がかかります。
還元率は凄いけど、高島屋で使える残高
冒頭にも書いたように、別にネオバンクだけの機能ではなくてタカシマヤ友の会として提供しているサービスを高島屋ネオバンクの機能に取り込んだだけです。
高島屋で沢山買い物をする人にはいいかもしれませんけど、年利15%!!!すごい!!!というものではないかもですね。
ちなみに、高島屋でほとんどの買い物に使えますが、ギフト券、ギフトカード、金地金、チケット、一部の時計ブランドなど一部使えないものもあります。
ちなみに残高の有効期限は2年間です。
とりあえず様子見、キャンペーン待ち
無条件で他行振込月5回まで無料というのは銀行ポイ活(送金してポイントをもらう)という面からはいい感じかもしれませんが、NEOBANK系では過去に新規口座開設に絡むキャンペーンを実施してきたという過去があります。
そのため、特段口座開設に関連するキャンペーンを実施していない現状だと口座開設するうまみは特にないかなーというのが現時点の私の考えです。
高島屋は金融サービスに注力、第2のマルイになれるか?
余談です。
高島屋は2020年ごろから金融サービスへの強化を図ってり、SBI証券とタカシマヤカードを連携した投資サービスの他、店頭での金融相談サービスなども行っています。実はソーシャルレンディングとかもやっていて、色々取り組みをしていますね。
一方で百貨店系で金融が強いのは丸井(マルイ)ですね。
エポスカードを軸として展開しており収益における寄与分もかなり大きいです(というか小売事業よりも金融事業の方が大きい)。
小売を中心ではなくて小売を通じてエポスカード(クレカ)を使ってもらって、それを中心にtsumiki証券(証券会社)などの金融サービスに波及させていっているイメージですね。小売店(マルイ店舗)もカード事業を拡大するための場に近い感じ。
tsumiki証券なんてエポスカード必須ですし、上手だなーと思ったのはポイント目的のユーザーであっても残り年間40万円分は外で決済するインセンティブが高いという点ですね。私は正直tsumiki証券目的でエポス作りましたが、結局エポスカードは私のクレカラインナップの中でも主力になっています(笑)
参考:MIXI Mとエポスゴールドとnanacoチャージ WAONチャージの美味しい関係
高島屋が同じような道を考えているのかどうかわかりませんが、なんとなくですが、まだ現状だと中途半端な気がします。頑張ってほしいですね。