アメリカンエキスプレスのリワードポイントをマリオットボンヴォイのポイントに交換すると50%増量となるキャンペーンが実施中です。
アメックスのポイントがたまっていて、ポイントの使い道をどうしようか?と考えている人にとっては結構面白いキャンペーンだと思います。一方で絶対的にお得というわけではないので、自分にとってお得なのかどうなのかを判断して利用しましょう。
50%増量キャンペーンの概要と注意点
アメックスのポイント(リワードポイント)を通常よりも50%増量してマリオットボンヴォイのポイントに交換できる。というキャンペーンになります。
- 期間中にMarriott Bonvoy®にポイントを移行すると、移行ポイントの50%分のMarriott Bonvoyのポイントがさらに加算されます。
- 対象期間:2024年4月1日(月)~5月31日(金) 移行分まで
- ボーナスポイントの付与予定日:追加加算されるMarriott Bonvoyポイントは、キャンペーン終了後8週間以内にMarriott Bonvoyアカウントに付与
なお、期限までに交換完了しておく必要があります。初回の提携先プログラム参加登録とポイント移行は同時に承ることができますが、移行完了までに通常2週間必要なので5月中旬までには完了させてください。
過去交換済みの方は原則として同日に交換完了しますので気にしなくて大丈夫です。
メンバーシップリワードプラス会員について
アメックスのポイント交換はメンバーシップリワードプラスという有料会員に登録しておくとポイントが増量される仕組みになっているため、その有無でもポイント交換レートが異なります。
通常時 | 50%増量適用 | |
---|---|---|
通常会員 | 2000P=990P | 2000P=1485P |
メンバーシップ・リワードプラス会員 | 1000P=990P | 1000P=1485P |
ちなみにメンバーシップリワードプラス会員になるには3,300円(税別)の年会費が必要になります。ただし、以下のカード券種の人は無料です。
- アメックスゴールドプリファード
- アメックスプラチナ(個人/ビジネス)
ちなみにメンバーシップリワードプラスの特典としては以下のようなものが挙げられます。
- ポイント交換のレートアップ
- ボーナスポイントプログラムの対象で一部加盟店利用時のポイント還元UP
なお、本キャンペーンの検証については、メンバーシップリワードプラス会員であることを前提に解説していきます。
今回のキャンペーンは通常100円=1Pでたまるアメックスのポイントが、増量によって100円=1.485Pで貯まるとも言い換えられます。マリオットボンヴォイアメックスプレミアムでは100円=3Pがそもそも貯まる仕様なので、こうしたカードをお持ちのゴリゴリのマリオットユーザーからするとそこまで重要度が高くないと思います。
ただし、プレミアムカードの年会費は49,500円とやや高額です……。
増量交換後のポイントの使用目的別のお得度調査とマリオットのポイント価値
さて、この増量キャンペーンで交換するのは果たしてお得なのか?ということを考えてみたいと思います。基本的に通常会員はほぼメリットがないので、メンバーシップリワードプラス会員であるという前提(1000Pを1485ポイントに交換した場合)で考えてみます。
- ホテルで交換したポイントを使う場合
- マイルに交換する場合
- 他のポイントに交換する場合
ホテルで交換したポイントを使う場合
交換したマリオットボンヴォイのポイントをホテルで使うケースですね。
1000P=1485Pになります。
アメックスのポイントは1ポイント=1円としてアメックスのクレカの年会費に充当をすることができます。つまりポイントの価値としては1ポイント=1円といえるわけです。
ということは、今回のマリオットのポイントの価値から逆算するとマリオットボンヴォイの1ポイントを1Pあたり0.673円で購入できたと考えると良いですね。
実際にマリオットのホテルに泊まるときに、ポイント宿泊と現金宿泊の差がどの程度あるかを見て判断するべきです。ちなみにマリオットのポイント宿泊と必要な現金は宿泊するホテルやその時期によってずいぶんと差があります。1ポイント=0.5円程度のケースもあれば1P=2円ほどになるケースもあります。
今回のケースでは先ほどのように1マリオットポイントの交換コストは0.673円なので、1泊の現金での予約価格÷必要ポイントをしてみて、この数字よりも大きいのであればポイント交換がお得、小さければ損ということになりますね。
あくまでも傾向ですが、マリオットの中でもハイクラスのホテルはポイント宿泊がお得なケースが多いです。
たとえば、リッツカールトン福岡の場合5月11日(土)のポイント宿泊は73000Pですが、現金価格(会員価格)は117,032円ですので、1P=1.6円相当ということになりますのでもともとのアメックスポイントの価値から増量効果したことを考えると2.3倍くらいお得だということになります。
一方で、シェラトン沖縄サンマリーナリゾートの場合、同日のポイント宿泊は55000Pに対して会員料金は33,915円です。1P=0.616円相当ということになり、取得価格である0.673円より低いため、ポイント交換しない方がよかったということになります。
マイルに交換する場合
マリオットボンヴォイのポイントは宿泊以外にも各社のマイルに交換することもできます。一方でアメックスポイントもマイルに交換することができます。
それぞれのポイント価値は異なりますが、表にすると以下のようになります。
アメックスリワード | マリオット→マイル | |
---|---|---|
ANA | 1000P=1000マイル ※別途年間に5,500円必要 |
60000P=25000マイル |
JAL | 2500P=1000マイル | 60000P=25000マイル |
外資系 | 1250P=1000マイル | 60000P=30000マイル |
※マリオットは60000Pごとにボーナスがあるのでこの水準での交換推奨。
これだけだと比較できませんが、アメックスのポイントに引き直した上で、今回のボーナスレートで計算してみましょう。
アメックスリワード | マリオット→マイル | |
---|---|---|
ANA | 1000P=1000マイル ※別途年間に5,500円必要 |
1000P=618.75マイル |
JAL | 2500P=1000マイル | 2500P=1546.87マイル |
外資系 | 1250P=1000マイル | 1250P=928.12マイル |
ということになります。JALマイルについてはマリオットポイントに交換してからJALマイルに交換をする方が良いですが、ANAマイルの場合は圧倒的ですね。
とはいえ、ANAマイルの場合は年間に5500円の手数料がかかることを忘れてはいけません。交換ポイントを1P=1円と考えた上で交換ポイントごとの差をグラフにします。
概ねですが15000P以上をANAマイルに交換するのであれば年間手数料(5500円)を考慮したとしてもマリオットのポイントには交換せずに直接交換をする方がお得ということになります。
※ただし、ANAマイルへのポイント交換は年間に4万ポイントまでという上限があります。
外資系のマイルについてはマリオットボンヴォイポイント経由の方がわずかにレートダウンしますが、交換できる航空会社が異なりますので貯めているマイレージによってはマリオットボンヴォイポイント経由の方が良いという方もいるでしょうね。
他のポイントに交換する場合
まあ、こんなことする人はあまりいないと思いますが、マリオットボンヴォイのポイントは楽天ポイントに交換することもできます。この場合3P=1楽天ポイントになります。
つまり、1000アメックスリワード→1485マリオットボンヴォイ→495楽天ポイントとなります。1000円相当のポイントが495円相当になってしまうので損しかないです。やるべきではないですね。
そもそもマリオットボンヴォイポイントの価値は?
逆に、他のポイントからマリオットのポイントに交換をしたり、バイポイントによってマリオットのポイントを購入するという場合で考えてみましょう。
現在、マリオットのポイントに交換できる代表的なものにポイントサイトモッピーのポイントがあります。こちら1300P→1000マリオットポイントです。つまりマリオットポイント1P=1.3円程度ということになります。
この水準と比較すると1Pを0.673円そうとうと比べたら倍近くオトクということになります。
また、マリオットのポイントはいわゆるバイポイント(ポイント購入)も可能です。1000マリオットポイント=12.5USDです。現在のドル円レートを約150円と考えると1000ポイントの購入に1875円相当が必要ということになり、こちらは1P=1.875円相当となります。ただし、マリオットのバイポイントは最大で50%程度の増量キャンペーンなどがあります。仮に50%増量だと仮定すると1P=1.25円相当くらいになります。
ここから考えると、マリオットのポイントが欲しい!という人からみれば今回のアメックスリワードの50%増量による原価(1P=0.673円相当)というのはかなり破格な価格でマリオットポイントを獲得できるといえそうです。
アメックスリワードポイント→マリオットボンヴォイは交換するべき?
さて、今回のキャンペーンに乗るかどうか?という点については結論としては人によるだろうなぁというのが感想です。
実際に宿泊する予定のマリオット系列のホテルのポイント宿泊のレート状況なども確認しなが検討をしてみてください。
また、マイラーの方は、ボンヴォイポイント経由よりもアメックスから直ポイント交換する方がお得なケースもありますのでお気を付けください。
一方で、アメックスのリワードポイントは年会費充当については確かにお得ではあるものの、それ以外の用途としては1P=0.8円でのホテルや旅行券との交換くらいしか交換先として良さげなものはありません。
そのため、アメックスユーザーの中にはポイントを持て余しているという人も少なくないと思います。そういう人にとって、本キャンペーンはポイントの出口として比較的お得だと思います。