「Vポイント運用」は、CCCMKホールディングスが2025年3月4日から開始した新サービスで、貯めたVポイントを使って株式投資の疑似体験ができる仕組みです。証券口座の開設が不要で、Vポイントアプリから簡単に申し込めるのが特徴です。
すでにVポイントアプリを入れている人にはVポイント運用の項目があるはずなのですぐに始められます。今後は三井住友銀行アプリやVpassアプリからも利用可能になる予定とのことです。
運用(ポイント追加)に関してPayPayポイント運用のように手数料が発生しますが、自動追加を選んでおけば手数料無料というのは非常にありがたいですね。
Vポイント運用の特徴
Vポイント(旧:Tポイント)を使ってポイント運用ができます。
- 証券口座の開設が不要:誰でも気軽に投資体験が可能
- 三井住友銀行や三井住友カードで貯めたVポイントが使える
といった点が特徴ですね。ちなみに他社から交換されたVポイントでも投資が可能です。Vポイントについては後述しますがJRキューポなどのポイントとも相互交換ができますので、ポイ活でたくさんポイントが貯まっている人はVポイントで実質的なNISAみたいな運用ができますね(※)
※厳密にはポイント運用による収益は非課税ではありませんが、ポイント運用分は一時所得として扱われ、年間に50万円の控除があるため(他の一時所得と合算)、多くのケースで実質非課税となると考えられます。
参考: ポイント獲得に対する税金の考え方。もらったポイント、ポイ活のポイントは課税されるのか?
なお、VVポイント運用はVポイントをポイントのまま運用するサービスです。すでにSBI証券ではVポイントを使って投資信託に投資ができるサービスがありますがそれとは性質が異なります。
参考:ポイント投資とポイント運用の違い
Vポイント運用の運用コースとその特徴
Vポイント運用では、以下の3つのコースから選択できます。
コース名 | 参照資産 | 特徴 |
---|---|---|
全世界コース | ISHARES MSCI ACWI ETF | 全世界の株価に連動し、広範囲に分散投資が可能 |
米国テックコース | Vanguard Info Tech ETF(VGT US) | アメリカのテクノロジー企業の株価に連動 |
日本株コース | Next Funds TOPIX ETF(1306 JP) | 日本の株式市場(TOPIX)に連動 |
コースは3種類で悪くないと思います。
Vポイント運用の手順
- Vポイントアプリを開く
- 「Vポイント運用」のメニューを選択
- 運用コース(全世界・米国テック・日本株)を選択
- 運用するVポイント数を入力
- 確認画面で内容をチェックし、申し込みを完了
この流れで簡単に運用を始めることができます。
Vポイント運用の手数料体系
Vポイントの追加方法には「スポット追加」と「自動追加」の2種類があります。
スポット追加
- 申込単位:100ポイント以上、1ポイント単位
- 手数料:申込ポイント数の1%(消費税含む)
自動追加(手数料無料)
- 申込単位:1ポイント以上、1ポイント単位
- 手数料:無料
- 自動追加ルール:
- 月ごとに追加する日を設定可能
- 1回の追加ポイント数の上限は99,999ポイント
- 99,999ポイント以上を追加したい場合は「全ポイント」オプションを選択
- 追加後、通常2営業日以内に運用残高へ反映
手数料無料で運用を続けたい場合は、「自動追加」の設定がおすすめです。なお、自動追加は今あるポイントが即運用されるわけではなく、毎月一定の日を決めてその日に指定ポイントを追加するという形になっていて実質的な積立投資のようにもできるのは面白いと思いました。
貯まってるポイントを全額という形でやるよりもドルコスト平均法を利用したポイント運用が可能となります。
Vポイント運用の注意点
他のポイント運用同様に権利落ちには注意が必要です。権利落ちというのは各ETFの分配金が出ることにより価格下落が発生するものです。通常のETF投資であれば分配金として受け取れるため気にする必要はありませんが、ポイント運用では分配金が出ないので、その権利落ち分だけ確実に損をします。
参考記事:ポイント運用で怖い権利落ちと対策 dポイント投資/PayPayポイント運用/StockPoint - ポイント投資の攻略ブログ
そのため、それを避けるにはこの権利落ちのタイミングで一度ポイントを抜く必要があります。あるいはその分もコストと割り切って分配利回りの低いVGT(米国テックコース)に割り切るかですね。
銘柄名 | 分配金利回り(実績) | 権利月 |
---|---|---|
ACWI(全世界) | 1.66% | 6月、12月 |
VGT(米国テック) | 0.64% | 3月、6月、9月、12月 |
1306 JP(日本株) | 2.05% | 7月 |
上記は参考数値で2024年の分配利回りとその権利月を示したものです。
Vポイントを活用したお得な戦略
Vポイントは、運用だけでなくポイント交換やキャンペーンを活用することで、よりお得に使うことができます。
Vポイントを運用で殖やし、増やしたポイントをさらに○○%増量で増やすことができればポイント運用の複利効果が発生します。
仮に運用で20%殖やしたVポイントをウエル活で使えば、もともと1万ポイントあったポイントが10000×1.2×1.5=18000円相当の価値にまで増えます!
(1) WAON POINTへの交換&ウエル活
ポイ活民が大好きなウエル活(毎月20日の「お客様感謝デー」など)に利用するというものです。Vポイント=WAON POINTに等価交換できますからね。50%増量でウエルシアで日用品などに使えるのは嬉しいところかと思います。
>>WAON POINTへのポイント交換ルートと注意点 iAEONアプリとVポイントで月3万ポイントまで交換可能
(2) dポイント増量キャンペーンを活用
また、Vポイントを年数回開催されているdポイント増量に回すこともできますね。
ルートとしては「Vポイント → JRキューポ → Gポイント → リクルートポイント → dポイント」というルートが現在では利用可能です。
なお、Gポイントからリクルートポイントへの交換時には4%の手数料がどうしてもかかるようになってしまいましたが、それでも十分にお得です。
参考記事: 2025年3月1日~dポイントへのポイント交換で10%増量キャンペーン お得な活用法や併用可能な特典をピックアップ
Vポイントを効率よく貯める方法
Vポイント運用を最大限活用するためには、Vポイントを効率よく貯めることが重要です。以下の方法を活用しましょう。
クレジットカードを活用
三井住友カード(NL)やVポイント機能付きクレジットカードを使うと、利用金額に応じてVポイントが貯まります。特に、コンビニやファミレスなどでで最大20%還元の三井住友カード(NL)やOliveを活用するのもおすすめです。
これらの施設でのお買い物が多い人は普通は貯まりにくいお買い物でのポイントでも十分にまとまったポイントが貯まります。
参考:三井住友カードのタッチ決済で7%~20%還元 家族ポイント、Vポイントアッププログラムを併用してコンビニやファミレスがお得
ポイントサイトからのポイント交換
大量のまとまったポイントの交換であればポイントサイトで貯めたポイントを交換するというものが挙げられます。Vポイントは他のポイントへの交換ルートも多いポイントプログラムですので、ポイントサイトのポイントをVポイントしておき、さらにそれを運用してコツコツ増やしていくというのも悪くない選択だと思います。
参考:ポイントサイトのしくみと選び方 私がおすすめするポイントサイト
まとめ
Vポイント運用は、ポイ活で貯めたVポイントを活用して株式投資の疑似体験ができる新サービスです。特に、「自動追加」なら手数料無料で運用が可能なので、長期的にポイントを活かして増やしたい人には最適です。
また、Vポイントを他のポイントに交換して還元率を上げたり、Vポイントが貯まりやすい方法を活用したりすることで、よりお得に利用できます。
Vポイントを有効活用して、賢くポイ活&資産運用を始めましょう!